ピクスタ株式会社の家族・子ども向け出張プラットフォーム「fotowa」が運営するfotowa家族フォト総研が2021年4月15日〜19日に、0歳から6歳の子どもを持つ既婚女性594名を対象に実施した「コロナ禍における出産・育児と孤独感に関する調査」の結果を発表した。
0歳ママの約7割が子育て中に孤独や寂しさを感じている
同調査で「子育て中に孤独や寂しさを感じることがあるか」という問いに対し、「孤独や寂しさを感じることがある」と回答したママを子どもの年齢別に比較すると、0歳のママは67.5%で約7割、1〜3歳のママは62.7%で約6割、4〜6歳のママは51.5%で約5割と、子どもが幼いほどに孤独や寂しさを感じるママが多いことがわかった。
また、コロナ禍であることが影響しているかを問うた質問では、「とても影響がある」「やや影響がある」を合わせると0歳ママの約5割がコロナの影響を受けていると回答し、1〜3歳のママと4〜6歳のママのよりもコロナ禍の影響を受けているという結果に。
出産環境が孤独感の原因に
0歳ママ268名を対象にコロナ禍の出産における実態を追加で調査した結果、子育て以前の出産自体に対して孤独感があったと回答した人が7割以上いることが判明。コロナの影響で出産にまつわる環境が大きく制限されてしまったことが原因のようだ。
出産前後の状況についての質問で、夫の立ち会い出産がコロナ禍の影響でできなかったという人が32.8%、地域で開催されている「母親教室」などに参加できなかった人が44.8%、産院に入院中のお見舞いが禁止されていた人が58.2%、産褥期に家族や親族以外の人と話をする機会がなかった人が60.1%いたことがわかった。
産後1カ月ママには他者との関わりが大事
この結果からコロナ以前であれば問題なくできていた、夫の立ち会い出産や地域のイベント、また入院中や産褥期の親族以外との関わりが絶たれてしまった人が多かったことが、ママたちが孤独を感じる原因となってしまったことがうかがえる。
これに対し東京情報大学看護学部で看護学科准教授を務める市川香織さんは、以下のように述べている。
妊娠出産はママにとって心身ともに非常に負荷がかかります。特に産後1カ月〜2カ月は出産で大きなダメージを受けた子宮や腟が妊娠前の状態に戻っていく産褥期と呼ばれる期間。ホルモンバランスも大きく変動しているので、体調も気持ちも不安定です。その上、赤ちゃんのお世話で睡眠不足にもなり、家に閉じこもりきりでストレスもたまります。特に初めてのお子さんだと不安も大きく、産後うつなどメンタルに影響が出る方も一定数います。産後うつとまでいかなくとも、マタニティブルーに陥る人も3割ほどいると言われています。
さらにコロナ禍の今、ママたちは社会から人とのつながりが断たれがちです。本来ならば人とつながり、ママも優しい言葉やサポートを受けながら子育てをしていくものですが、それも断たれている今、産後ママたちのストレスは計り知れません。
心身を休めることはもちろんのこと、「他者との関わり」「他者からの優しい声かけ」など、労りと癒しの機会が求められています。
(ピクスタ株式会社 プレスリリースより)