女友だち同士ですら、なかなか話題にできないのがデリケートゾーンの悩み。形、色、臭い、かゆみなど、年齢を問わず悩みは尽きません。今回は、見た目と尿もれについて、女性のデリケートゾーン専門医である、なおえビューティークリニックの喜田直江(きだ・なおえ)先生に話を聞きました。

デリケートゾーンの「見た目」が気になる意外な理由

—— 来院者からは、どんなお悩みが多いですか?

デリケートゾーンの見た目をキレイにしたい。膣のゆるみ、あと性交痛などの悩みが多いです。年齢も幅広いです。たとえばデリケートゾーンの形を整えたいという方は下は10代から、上は70、80代までいらっしゃいます。

—— 70代以上でも形を整えたいと思うのですか!?

そうです。女性器整形の手術を希望される方は最近とても多いですよ。将来介護されるときのために、みなさん形を整えたいとおっしゃいます。脱毛を希望される方も多いです。50代、60代の方でご両親の介護にあたっている人もいらっしゃいます。ご自身の経験から、自分が介護されるときはできるだけ介護者に苦労をかけたくないと思われるようです。

それに介護は力仕事なので、男性の介護士が多いことも理由のひとつです。いくら歳を重ねても、やっぱり女性としては気になる。今のうちにきれいにしておきたいと思われる方が多いんですね。

デリケートゾーンの黒ずみの原因はアレだった!

—— デリケートゾーンの黒ずみの悩みもよく聞きます。どうして黒ずんでしまうんでしょうか。

黒ずみの原因は、大きく女性ホルモンと摩擦の2つですね。女性ホルモンが刺激して黒くなるので、20-30代はある程度の黒ずみは仕方ないといえます。年齢が上がると黒ずみも薄くなっていきます。

摩擦による黒ずみに関しては、普段から気をつけたいところですね。たとえば長時間座っていることが多い人は、尾てい骨の部分にあざのような黒ずみができていることも。気になる方はこすれにくい下着にするとか、ドーナツ円座を使うといった手もあります。あとは保湿も大切ですね。

—— ドーナツ円座はそんなときにも役立つんですね。

圧迫も黒ずみの原因になるんですよ。黒ずんでいるからといって健康上の問題ではありませんが、やっぱり色はきれいなほうがうれしいという女性が多いですね。

—— 黒ずみの解消に美白化粧水を使っているという人もいますが大丈夫なのでしょうか。

デリケートゾーン専用のものがあればそちらの方が安心ですが、刺激のない優しいタイプのものであれば、気をつけて使えば大丈夫です。ただ、膣内には入らないように注意して使うようにしてください。

気になる尿漏れ、どうしたら?

—— 年齢を重ねたり、出産したりすると、尿漏れの悩みも増えます。尿漏れ用の吸水ライナーを使うことに抵抗を感じるという声も聞きます。

尿もれは骨盤底筋のトレーニングをすることで解消できることが多いです。ただし筋トレと同じなので、トレーニングを辞めるとまた筋肉がゆるんで元に戻ってしまいますので、続けなければ維持できません。

うちのクリニックでは磁気で膣トレできるマシンがあります。それは機械が勝手に筋肉を動かしてくれるので、本人は座っているだけ。1回20分なのですが、尿漏れに効果があります。1〜2週間に1回くらいの頻度で、何年も通われる方が多いです。

—— 臭いもそうですが、尿漏れや膣のゆるみもコンプレックスになる。解決したら気持ちがラクになりそうです。

そうですね。最初は暗い表情で来院された方も、改善されるとみなさん明るい表情で帰って行かれますよ。

まとめ

女性同士でもなかなか共有できないデリケートゾーンの悩み。今回、貴重なアドバイスをたくさんいただきました。なかにはもっと早く知っていたら! と思うものも。

黒ずみが気になるなら

 1. ホルモンの影響なので気にしすぎない
 2. 下着が擦れないよう工夫する(長時間座り続ける場合は円座クッション)
 3. 肌を保湿する

尿もれが気になるなら

 1. 骨盤底筋を鍛えよう(膣トレのアイテムやクリニックなど)

毎日を快適に過ごすために、ぜひ参考にしてみてください。

 *

お話を聞いた方

喜田直江(きだ・なおえ)

説明平成13年 京都府立医科大学卒業後、産婦人科医として多数の分娩・手術症例を経験。平成15年 形成外科医として、形成外科の基本から縫合の技術まで幅広く習得。平成18年 大手美容外科にて美容外科・美容皮膚科全般を習得。とくに婦人科系の美容手術は、日本でも有数の症例数を誇る。平成23年10月、東京銀座でなおえビューティークリニックを開院。

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