ランドリーボックスでは、3月8日の国際女性デーより、国際協力NGOジョイセフのプロジェクト「I LADY.」が企画制作をしている性とからだのMYノート「SRHR NOTE」の販売を開始します。

ランドリーボックスでは、これまでもジョイセフ「I LADY.」が企画制作している「i Lady Note」の販売をはじめとして、SRHR(セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツ)に関する情報提供を行っています。

今回新たに販売を開始する「SRHR NOTE」は、これまでの「i Lady Note」を大幅に改訂し、現代の若者たちがSRHRについて理解を深めやすい設計に再構築されています。

1人で自分と向き合ったり、友人や家族と語り合ったり。

自分にとってのSRHRを見つけるきっかけにしてほしいです。

性とからだのMYノート「SRHR NOTE」 とは?

自分のからだや、パートナーとの関係性、セックス、性感染症、HPV/子宮頸がん、妊娠、ジェンダー、セクシュアリティなど、特に若者に必要なSRHR(セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツ)に関する情報を盛り込んだノートです。

SRHRに関する全8テーマをわかりやすいイラストで解説し、セルフチェックを通じて自分と向き合ったり、体調や気分をカレンダーに記録したり、パートナーと話し合うきっかけに使うなど、書き込みながら自分のこと、人間関係のこと、そしてからだについて考えることができます。

 【コンテンツ内容(一部)全64ページ 】

  • 性的同意の際のポイントや具体的な方法
  • パートナーとのセックスについて、指さしでお互いの意思を確認するチェックリスト
  • 普段の予定、その日の気分や体調も書き込めるダイアリー
  • ジェンダーバイアス セルフチェック
  • I LADY. に生きるために、明日からの自分のアクション 

など

監修:産婦人科医 稲葉可奈子先生 泌尿器科医 小堀善友先生 

SRHR NOTE が生まれたきっかけ

SRHR NOTEの制作に携わったジョイセフ国内事業グループI LADY.プログラムコーディネーター青山紗都子さん、SRHR NOTEの監修をされた婦人科医 稲葉可奈子先生に制作の経緯やノートにこめた想いを聞きました。

ーーー SRHR NOTEを制作したきっかけを教えてください。

青山さん:近年、日本ではジェンダー不平等や包括的性教育の不足など人権について考える機会が少ないことが問題視されています。

そんな中、ようやく不同意性交等罪などが盛り込まれた刑法に改正されるなど、SRHRの重要性がより一層認識されるようになりました。しかし、日本は依然として全ての人がSRHRを享受できているとは言えない状況が続いています。I LADY.が行った”性と恋愛の意識調査2023″でも、性的同意について「絶対に大事だと思う」若者は9割を超えた一方で、「性的同意を得ているつもりだが、本当に得られているか自信がない 」と男性の約2人に1人、女性の約3人に1人が回答しました。

「具体的に性的同意とはどういうものか、正直わかっていない」の回答も4割を超えており、性的同意の重要性はわかっていながらも内容の理解や具体的な行動にはつながっていない現状が明らかとなりました。

そして、半数以上の若者が、ネットやSNSで情報を得ていると回答しました。情報の溢れる社会で、自分の求める正確な情報を選び取ることは、若者に限らずとても難しいことです。

I LADY.は、日本の若者に対して、SRHRの知識を広めることを目的に活動しています。

このような背景から、一人ひとりが一度立ち止まって、自分のSRHRと向き合う機会を提供し、自分の人生を自分で決めて行動する後押しをしたいと考え、この「SRHR NOTE」を制作しました。

ーーー こだわったポイントは?

青山さん:SRHRの基本的な要素をぎゅっとまとめています。これまでSRHRについて考えたことがない場合でも、まず取り組んでみることで、SRHRを身近に感じてもらえるよう工夫しています。

目次に鉛筆マークのついたページは、ワークが入っています。自分を見つめ直したり、パートナーとの対話のきっかけに使ってみてください。

SRHR NOTEは、1人でも、グループセッションでも使えます。

1人で読んで知識の確認をしたり、ワークに取り組むことで客観的に自分のことを知れたり。グループセッションでは、周りの人と意見を交換することで、SRHRについてより理解を深めることもできます。

また、どんなセクシュアリティの人でも活用できる内容にしています。

シンプルでわかりやすく、ジェンダーニュートラルなイラストを使用しています。NOTEに登場するカップルは捉え方によって、いろいろなセクシュアリティの方に見えるかもしれません。セクシュアリティのページでは、世の中の多様性についても触れています。

そして、SRHR NOTEは”ノート”であり、教科書でもテキストでもありません。

読んでいて感じたこと、さらに調べてみたことを自由に書き込んだり、ダイアリーにその日の日記を書いてみたり、ノートを手にしたその人だけの自由な使い方ができるようになっています。

ーーー どんな方に手にとってもらいたいですか?

青山さん:このSRHR NOTEは15歳から20代の若者に向けて作成をしました。学校の授業や職場の研修の一環として、多くの方に手に取っていただけたら嬉しいです。

内容は若者向けですが、大人にとって必要なこともたくさん盛り込まれています。ぜひ親子で話し合うきっかけにしてみたり、世代を超えてSRHRを身近に感じてもらえたらと思います。

 ーーー SRHR NOTEを通じて伝えたいメッセージを教えてください。

青山さん:ジェンダーってなんだろう?性的同意ってなんで大切なの?

SNSで見かけて、ニュースで取り上げられていて、誰かから聞いて疑問が沸いた時に、パッと手に取って、解決できる一冊にしたい。そんな思いをこめて、この「SRHR NOTE」は誕生しました。

SRHRってなに?聞いたことない……そんな方にこそ手に取って欲しい一冊です。

ページをめくりながら、性に関する知識とライフスキルを身につけて、あなた自身の「性」そして「自分らしさ」と向き合ってみませんか?

「SRHR NOTE」を手にしたすべての人が自分らしい人生を、自分で選択できますように。

 ーーー稲葉先生は、みんリプをはじめSRHRについて積極的に発信されています。このノートに、どのような想いをこめていますか?

稲葉先生:このノートには、大人になるまでに知っておきたいトピックが詰まっています。

「からだの自己決定権」という概念はまだまだ日本には浸透していないですが、産まない権利が守られるようになってきた一方で、産む権利が制限されがちな社会である、というのをとても感じます。

性の多様性への理解は広まっている一方で、まだまだ、家事育児は女性というようなジェンダーバイアスは根深く残っています。

「女性の活躍推進」「男性育休推進」を謳っても、無意識のバイアスが残ったままだと、相互理解ではなく、双方への要求が増えるだけとなってしまいます。

健全な形でジェンダーギャップが解消されていくためには各世代のマインドチェンジが必要です。

SRHRノートが、そのような無意識のバイアスに気づいて頂くきっかけになればと期待しています。

ーー

ランドリーボックスでは、国際女性デーに際して、「らしさ」や世の中の当たり前に囚われずに、自分の人生とカラダの自己決定ができる社会を目指して、特集「わたしの体は誰のもの?」を開始しました。

自らのカラダとココロをしっかりと自分の手で抱きしめられるように。

そして、私たちと、私たちを取り巻く愛すべき人たちが健やかに過ごせるように。

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