5月28日は「月経衛生デー」。
月経衛生デーとは、生理にまつわる沈黙やタブーをなくして社会的な意識の変化を促すことを目的とした日です。2013年に、衛生や人権問題に取り組むドイツのNGO団体、WASH Unitedによって提唱されました。
参考記事:生理はタブー?5月28日「月経衛生デー」から生理をとりまく問題を見直してみる
ランドリーボックスでは、この月経衛生デーに向けて、「生理にかかる費用」についてTwitterアンケートを実施しました。
Q1. 毎月、生理の何に一番お金がかかりますか?
「生理用品」に一番お金がかかると回答した人が、約6割いることが判明。毎月必ず使うものだからこそ、出費がかさんでしまうのかもしれません。
そのほか、重たい生理に悩んでいる人は、婦人科への通院やピル代にもお金がかかっていることがわかります。
4人にひとりが該当する結果となりました。
Q2.毎月、生理にお金はいくらかかりますか?
1000円以内の方が一番多いようです。一方で、3000円以上と回答した方も約12%いました。生理にかかる費用は、個人差が大きいことが見てとれます。
Q3. 一番の生理の悩みはなんですか?
「PMS」と回答した人が一番多く、続いて「生理痛」「経血モレ」が多い結果に。
「お金がかかる」を選択した人は11%ほどでしたが、以下のようなコメントも見受けられました。
月経カップと布ナプキンの2つのアイテムを使用することで、毎月の支出はほぼゼロになりました
1番の悩みであるPMSを軽減するためにお金がかかってしまう
以前はナプキンだけで1,000円を越えていたけれど、吸水ショーツとシンクロフィットを使用し始めてからナプキン代が劇的に減った
生理用品の選択肢が広がっている一方、吸水ショーツや月経カップは初期投資がかかります。現在では手に取りやすい価格のアイテムも増えてきましたが、自分に合うものが定かではない中、3000円〜5000円かかってしまうのは決して安くはありません。
生理用品の無償提供の動き
2022年厚生労働省が、全国の18〜49歳の過去1年間に生理を経験した人3,000人を対象に、初めて「経済的な理由で生理用品を購入できない・または入手できない環境下にある」かどうかを調査しました。
コロナ禍以降に「生理用品の購入・入手に苦労した」と回答した割合が8%という結果になりました(「よくある」「ときどきある」=「ある8%」)。特に10〜20代の若い世代に多く見られたとのことです。
東京都は全国に先駆けて、2021年9月より都立学校全校の女子トイレに生理用品を配備する取り組みを実施しています。
都道府県別 生理の貧困に取り組む地方公共団体(2022年のデータ)
その他の地域でもこの動きは少しずつ広がってきていますが、地域差があったり、一部の学校、公共施設のみであるケースも少なくありません。
世界に目を向けると、フランス、イギリス、ニュージーランドなどで、全ての学校で生理用品が無料提供されています。フランスでは、25歳以下を対象に経口避妊薬(ピル)や避妊リング(IUSデバイス)、避妊用インプラント、避妊のための医療機関受診料も無料となっています。
参考:フランス政府、避妊薬の無料化を25歳以下のすべての女性を対象にすると発表。避妊のための受診料も無料
また生理用品やピルの無料提供が実施されていない国々でも、すでに生理用品の消費税は非課税の国も多く、撤廃へ向けた動きも活発です。
一方、2023年現在において軽減税率の対象にもなっていないのが日本です。日本でもより多くの人やニーズに対応できるようになるには、国による手厚い補助が不可欠です。