10月11日は、国際ガールズ・デー。
国際ガールズ・デーとは、国連が定めた、「女の子の権利」や「女の子のエンパワーメント*」を、社会に呼びかける日です。毎年世界中で、女の子の権利のために声を上げるイベントやキャンペーンが行われています。
*エンパワーメント:女性が人生におけるあらゆる選択肢を自分の意思で選びとり生きていくために必要な力、男性と対等に家庭内や社会の意思決定に参画する力をつけること。
世界中にある女の子たちへの社会的制約
現在、開発途上国では、多くの女の子が経済的・文化的な理由から、「学校に通えない」「10代前半での結婚を余儀なくされる」といった社会的制約を受けています。先進国でも、女の子であるがゆえに、日常生活で怖い思いをしたり差別を受けることがあります。
つまり、開発途上国・先進国そのどちらにも共通しているのは、「女の子だから」ということ。
女の子をとりまく社会的制約や不自由は、世界中にさまざまな形で存在しています。状況を改善するためには、女の子が社会的制約に合わせ生きるのを強要される世界ではなく、包括的な支援・教育・制度がある世界だと思います。
そのためには、最初の一歩として「知るきっかけ」を作りたい。
そう思い、いま世界の女の子たちがどのような状況・問題の中にいて、どういった支援が行われているのか、今回は「生理の貧困」にフォーカスし紹介していきたいと思います。
生理の貧困 世界の女の子たちが置かれている状況と支援
ケニアの首都・ナイロビにある、アフリカ最大級のスラム街「キベラ」。
ここで暮らす女性や子どもたちの多くは、貧困のために生理用ナプキンを買えず、不衛生な古い布や、毛布の端切れなどを代用しています。しかし、吸収力のない布では、経血が漏れて制服が汚れてしまったり、授業中ににおいが漂ってしまうため、生理期間中は学校に「通うことができない」という生徒が多くいます。
こうしたキベラの状況に対し、2018年10月、日本で支援プロジェクトが発足しました。
それが、『エリエール』ブランドを抱える大王製紙の「ハートサポート」プロジェクトです。このプロジェクトは、世界の女性たちの生理に伴う不安・不快を取り除くことを目指し立ち上げられました。
発足当時は、SNSを使ったアクション数に合わせて生理用品を届ける企画が実施され、開始後すぐに多くの賛同者を集めました。そして、支援上限200万件分の生理用ナプキンが、キベラなどにある孤児・貧困児童の通う学校や医療施設に贈られました。
キベラにおける生理の貧困と「ハートサポート」の取り組みはこちらの記事で詳しく紹介されています。
「生理用品が買えず学校に行けない」200万枚のナプキンをアフリカの女学生に届けてわかったこと
現在消費税10%が課税されている日本の生理用品。頻繁に購入しなければいけない生理用品に10%の消費税が課されていることは、生理のある人を経済的に不利な状況に追い込む、連鎖を生み出しています。
この状況に対し日本では、一人の女子大生が、少なくとも軽減税率対象の8%に引き下げることを目的にインターネットでの署名活動を行っています。
署名活動のきっかけから立ち上げた方の思いは、こちらの記事で詳しく紹介されています。
「生理用品を軽減税率対象に!」 大学生の私が署名を集めているわけ
まずは一歩
今回は、国際ガールズデーと世界にある女の子をとりまく社会問題と、その状況を改善するために行われている活動をご紹介しました。
世界的または企業の取り組みは大きなアクションですが、そのためには、「知って」「行動に移していく」という積み重ねが必要だと思います。
<information>
この度、ジョイセフの日本の10代・20代に向けてSRHR(性と生殖に関する健康と権利)について考えるきっかけを提供するツール「I LADY.NOTE」をランドリーボックスでも取り扱うことになりました。
また、国際ガールズデーに際し、10月11日(日)〜11月11日(水)までの間に限り、ランドリーボックスにて商品をご購入いただいた方に「I LADY.NOTE」をプレゼントします。
※数量に限りがありますので、上限に達し次第終了します。
「I LADY.NOTE」とは、これまでのことや、未来のことを考えるきっかけになるノートです。ノートには、自分のことや人間関係のこと、そしてからだのことを書き込み、考え、SRHRの知識に触れられるようになっています。
ランドリーボックスで「I LADY.NOTE」の取り扱い開始をするようになった経緯や、プレゼントキャンペーンの詳細については、こちらをご覧ください。
ランドリーボックスで、国際協力NGOジョイセフ「I LADY.」の「I LADY. NOTE」の取り扱いを開始 ー私たちのカラダは私たちのものー