2025年12月1日から、ナプキンに貼るだけで経血から鉄不足をチェックできる「ソフィ 経血で鉄不足チェックできるキット」がユニ・チャーム公式ネットショップおよび一部小売店で発売開始されました。
同商品の発売にあわせて、ソフィでは毎月訪れる生理を健康管理の入口として再定義する「生理からはじめるウェルネス習慣」プロジェクトを発足。発表会の様子、新商品詳細をお届けします。

ソフィが目指す「生理からはじめるウェルネス習慣」
生理中に感じる不調の要因のひとつとされる鉄不足。
発表会では、産婦人科医の高尾美穂先生、俳優の吉田美月喜さん、ユニ・チャーム株式会社の長井千香子さんらが登壇し、プロジェクトや商品の背景、生理がもたらす不調や悩み、向き合い方について語られました。
1983年にスタートした生理用品ブランド「ソフィ」では、女性たちが生理期間を少しでも快適に、自分らしく過ごせるようにと、ショーツ型ナプキン、オーガニックコットン素材のナプキン、体に挟む「シンクロフィット」などを発売し、生理用品の選択肢を広げる活動を続けています。
また、生理と向き合い続ける中で、生理やおりものには女性の健康状態を知る重要な情報が隠されていることに着目し、2023年には、妊活領域に参入。「ソフィ 妊活タイミングをチェックできるおりものシート」を発売しました。
そして、今回新たに毎月訪れる生理を健康管理の新しい入口として再定義する「生理から始めるウェルネス習慣」プロジェクトを発足し、「ソフィ 経血で鉄不足チェックできるキット」を発売したといいます。
経血から鉄不足をチェックする新キットとは

「ソフィ 経血で鉄不足チェックできるキット」は、普段のナプキンの上に専用のシートを重ねるだけで、経血から鉄不足の可能性を手軽にチェックできるキットです。

シートのオレンジ色の部分に経血がつくと、1本線または2本線が現れます。
- 1本線:鉄不足の可能性あり
- 2本線:鉄不足の可能性が低い
という目安を確認することができます。
判定線が経血で見えづらくならないよう、テスター部分には赤血球を分離・除去できる素材を採用しているほか、肌に触れたときの不快感を軽減するため、バックシートには従来のフィルムではなく液体を通す不織布を採用。
これにより、経血が不織布を透過して下層のナプキンへ移行し、普段の生理用品と同じような使用感でチェックしやすいキットになっているといいます。
「ソフィ 経血で鉄不足をチェックできるキット」を使ってみた

パッケージはナプキンより小さく、ナプキンと一緒に持ち運びやすいサイズです。使用する際は、ある程度の経血量が必要なため、経血が多い日に使用します。

パッケージを開けると、シートが内側に折りたたまれており、指で挟むようにして取り出します。取り出すと粘着面が自然に露出する仕組みです。

取り出したシートはナプキンの中央より少し上に貼り付けます。

反応が出るまでには最低30分以上かかるため、そのまま普段通りに過ごします。
ナプキンの上にシートを貼るものの、着用中の違和感や不快感は特になし。座ったり、歩いたりしていたのですが、今回の着用では途中で剥がれたり、ずれたりすることもありませんでした。
約2時間後にシートを確認すると、青い線がしっかりと現れていました。結果は線が1本で「鉄不足の可能性あり」。
使用時に気をつけてもらいたいのは、このシートはナプキンではないため防水機能はなく、経血自体はシートを通過して下のナプキンに移行します。必ずナプキンの上にセットするようにしましょう。
チェックしたあとのシートは、ナプキンに貼り付けたまま一緒に捨てました。
実際にキットで鉄不足をチェックしてみると、自分の不調が“答え合わせ“されたようでした。
わたしは生理期間中にぼんやりしてしまうことが多く、「貧血気味なのかも」と感じつつも、そのままにしていました。
でも結果を見て、初めて、対策を調べたり、婦人科で相談したりしてみようかという行動につながりました。
痛みのようにはっきり自覚できる症状だけでなく、ぼんやりする、倦怠感があるといったあいまいな不調も、実は日常生活に影響する。
こうした揺らぎも放置せずに、もし快適に過ごせる方法があるのなら、その手がかりを知りたいと思えるようになりました。
生理中の疲れと鉄不足の関係

生理中の「朝から疲れやすい」「日常生活のパフォーマンスが下がる」といった不調の一因として、鉄不足が関係している可能性があります。
体内の鉄分の50〜70%は血液中のヘモグロビンに含まれ、20〜30%は「貯蔵鉄」として肝臓などに蓄えられています。
血液中の鉄が不足すると、貯蔵鉄から補われますが、これが減少すると、いわゆる“隠れ貧血”と呼ばれる「潜在性鉄欠乏症」に。
さらに鉄不足が続き、貯蔵鉄から補えなくなると、ヘモグロビンも不足して鉄欠乏性貧血になります。これは一般的に知られる貧血で、全身に酸素を運ぶ力が低下します。
産婦人科医の高尾美穂先生はこう説明します。
「ヘモグロビンは全身に酸素を運ぶ役割があります。ヘモグロビンが減少すると、その働きが十分にできず、筋肉の収縮や弛緩にも負荷がかかります。
これが『体がしんどい』と感じる背景です。ただ、ヘモグロビンが下がるよりも前に、体に蓄えていた鉄分が減っていく。それが潜在性鉄欠乏症が起こっている状態です」
月経によって、毎月およそ30〜40mgの鉄分が失われるとされています。
早い段階での対処が大切ですが、一般的な健康診断の貧血検査ではヘモグロビン値が中心。
貯蔵鉄の指標とされる「フェリチン」で調べることができますが、検査項目として含まれていないことも多く、“隠れ貧血”が見逃されやすいという課題があります。
「貯蔵鉄は、貧血を指摘された後に『もう少し詳しく診てみましょう』という流れで初めて検査する項目です。いわゆる隠れ貧血について、最初から知ることができるかと言われると、それは難しいかもしれません」(高尾先生)
多くの女性が気づいていない鉄不足の実態

そもそも、生理期間中の“疲れ”が鉄不足に起因していることを知らない人も多い。
ソフィが行った、過去2ヶ月に生理があった20〜39歳の女性500名を対象とした調査では、約80%の女性が朝からなんとなく疲れを感じており、約73%の女性が日常生活のパフォーマンスにも影響が出ていると回答。
さらに厚生労働省の調査*では、20〜40代女性の65%が貧血、もしくは隠れ貧血の状態にあることが報告されています。(*厚生労働省、2009年国民健康・栄養調査)
しかし、疲れの原因として鉄不足を挙げた女性は約2割にとどまり、原因が分からず対処していない女性が約65%に上ることも明らかになりました。

長井さんは、「『疲れた』と思っても、その原因はストレスや人間関係、睡眠不足などのライフスタイルに目が向きがち。実は鉄不足なのかもしれない、というのは本当に盲点だと思います」と、見逃されがちな鉄不足について語りました。
働く年代の女性は、仕事や家庭など役割が多く、十分に休息の時間が取れないことが“疲れ”につながっている可能性もあります。
「睡眠時間の確保やリフレッシュ方法を探ることもとても大事なこと。そのベースとなる体がどうなっているのか、多角的に自分ではない誰かに眺めてもらう機会が本来は大切。それは、一般的には健康診断の項目なのですが、その網目から漏れてしまう項目があるのかもしれません。
忙しい中で自分の体や心と向き合う時間を持てず、そんな状況で走り続けられるうちはいいけれど、あるときポキっと心が折れてしまったり、体調を崩してしまうこともあります。もっとできることがある、ということをお伝えしたいです」(高尾先生)
「疲れや生理痛も主観で、『みんなも我慢している』と思うと、やり過ごしてしまいがちです。『これくらいなら大丈夫かな』と判断してしまう状態を、生理のタイミングで一度立ち止まって、“生理からチェックする”という新たな気づきにつながればと思います」(長井さん)
自宅で婦人科疾患のリスク情報を得る「フェムスキャン」
発表会では、ソフィの新サービスについても紹介されました。

自宅にいながら婦人科疾患に関するリスク情報が得られる次世代ウェルネスケアサービス「フェムスキャン」。一般発売に向け、現在は実証実験をスタートしているそう。
日本では子宮頸がん検診の受診率が先進国の中で著しく低く、さらに20〜30代の婦人科がんが増えつつあると言われています。
そうした背景を踏まえ、婦人科受診のきっかけとなる選択肢を広げ、日本全体の子宮頸がん検診受診率向上に貢献することを目指して開発されたサービスだそう。
発表会の最後には、より良い社会へとつながる視点がそれぞれから語られました。

「女性の疲労という課題も個人の主観に頼っていると開かれず、個人の努力だけでは解決できない、社会全体で取り組むべき課題だと改めて感じています。
女性の皆様が自分らしく、自分のことを知ることで、新しいソリューションを提案していきたい。生理をネガティブなものではなく、ヘルスリテラシーの起点としてリフレーミングし、どんどん活用していただければと思います」(長井さん)
「女性が元気で笑顔でいられる社会は、その周りの方にとっても心地よく、温かな社会になるのではと思っています。女性一人ひとりの困りごとが少しでも軽くなるような未来を、皆さんと一緒に描いていけたらと改めて思いました」(高尾先生)
「生理について知らないことはたくさんありますが、まずは自分を知り、自分のことを守る。そんなプロジェクトはとても素敵だと思いました。同世代の方にも、一緒に伝えていけたらいいなと思っています」(吉田さん)
つらさを自分の中だけで抱え込むのではなく、多角的な視点から見つめ、その原因を可視化することで、“なんとなくの不調”が解決につながる新たな気づきが生まれる可能性があります。
いつもの生理が自分の状態を知るヒントになると思うと、憂鬱に感じがちな生理期間の捉え方が少し変わるかもしれません。














