私の経血量って多いのかも?
少ないほうなのかな?
ふと疑問に思うことはありませんか。
人と比較が難しいので、自分の経血が多いのか少ないのかわからないという人がほとんどだと思います。
生理の経血量は個人差がありますが、1回の生理(1周期)で20~140mlが正常と言われています。
140ml以上を「過多月経」、20ml未満を「過少月経」といいます。
経血量は、体質や体調、ホルモンバランスによって変動します。
過多月経の症状
生理期間が7日より長い場合は過長月経、経血量が140mlより多い過多月経といいます。
昼用ナプキンが1時間もたない、夜用ナプキンで就寝しても朝パジャマやシーツに経血が漏れていることがあるなど、心当たりがある人は過多月経である可能性が高いです。
下記のチェックリストを参考にしてみてください。
過多月経の原因は、主に下記の2つが考えられます。
- 婦人科疾患
子宮筋腫、子宮内膜ポリープ、子宮腺筋症、子宮体がん、子宮頸がん子宮内膜症などの婦人科疾患が要因となっているケースが考えられます。50年前と比べて現代は初潮年齢が早くなり、かつ出産回数が減っているため、生涯に経験する生理の回数が10倍近くに増えています。そのため、子宮内膜症や子宮腺筋症になる人も増えています。
症状の度合いや、本人がこれから出産を希望するかどうかによって治療も異なります。
- 機能性疾患
黄体ホルモン分泌異常や無排卵性周期症などで、子宮内膜が一部剥離する破綻出血を起こして、過多月経になる場合があります。
貧血を伴うような過多月経であるにもかかわらず、明らかな婦人科疾患がない場合は機能性疾患が考えられます。
低用量ピルの服用で排卵を抑えたり、子宮内に黄体ホルモンを放出する避妊リング「ミレーナ」を入れるなどのホルモン療法で経血量を減らす治療をします。
- 内科的疾患
止血機能の異常や、血液の病気が原因で過多月経になるケースもあります。肝機能や凝固機能に異常がないか、採血をして診断します。
- その他
上記の疾患がない場合で、もともとの体質や子宮の大きさで過多月経と呼ばれるほど経血が多い人も少なくありません。
また出産後は、子宮内膜が厚くなっていたり、更年期にはホルモンのバランスが変動しやすいことから「産後や閉経前の更年期に経血が増えた」と感じる人も多くいます。
過多月経の症状で婦人科にかかる場合は保険適用となります。上記のチェックリストを参考に、気になる人は婦人科を受診しましょう。
自分にあった生理用品でモレ対策を
過多月経で治療中の方でも、経血量の多さがすぐに緩和するわけではないので、治療しながらモレに悩んでいる人もいるでしょう。
疾患の有無にかかわらず、自分の経血量にあった生理用品を見つけると、少しでも過ごしやすくなります。
過多月経の人のために開発された「エリス クリニクス」は、夜用ナプキン5枚分の吸収力が特徴です。過多月経の方から支持されている専用ナプキンです。
アイテムレビュー:生理の量が多くて経血モレを繰り返していた私が見つけた神ナプキン「エリス 朝まで超安心 クリニクス」
履くだけでモレ対策できる「ショーツ型ナプキン」も種類が豊富です。
・ソフィ 超熟睡 ショーツ
・ロリエ 朝までブロック 安心ショーツ
・エリス エリス ショーツ
アイテムレビュー:「絶対に漏らしたくない」そんな日に履きたいショーツ型ナプキン3種を比較してみた
挟むだけでナプキンと膣の隙間を埋めてくれる「シンクロフィット」も手軽にモレ対策ができる人気アイテムです。
アイテムレビュー:生理中の漏れ対策には「シンクロフィット」。漏れの原因や対処法も紹介
ぜひアイテムレビューを参考にしてみてください。
過少月経の症状
1回の生理(1周期)の経血量が20ml以下であることを過少月経といいます。
経血が少ないと経血モレの心配が少なくなるため、日常生活はラクになりますが、婦人科疾患が隠れていたり、不妊症などの原因があることもあります。
過少月経は、主に3つの原因が考えられます。
- エストロゲンの低下
卵胞から分泌されるエストロゲンによって子宮内膜が厚くなり、妊娠不成立になったら経血として排出されるのが生理(月経)です。
エストロゲンの分泌が少ないと子宮内膜も薄くなり、経血量も少なくなります。この場合、卵巣機能の低下が考えられます。無排卵月経である可能性もあるので、これから妊娠を希望される方は婦人科で卵巣機能の検査を受けてみることをおすすめします。
- 子宮内膜炎
子宮内膜の細菌感染や、流産手術(子宮内膜掻爬術)を繰り返した場合、正常な子宮内膜の範囲が狭くなり、経血量が少なくなることがあります。
エストロゲンの数値は正常であるのに、経血が少ない場合は子宮内膜炎の可能性があるので、婦人科医に相談しましょう。
- 甲状線機能亢進症
甲状腺が活発に活動して甲状腺ホルモンが過剰に分泌される「甲状線機能亢進症(バセドウ病/グレーブス病とも呼ばれる)」も、経血が少ない原因になります。
甲状線機能亢進症は、女性ホルモンのエストロゲンの作用を低下させたり、凝固因子の働きを亢進し出血が止まりやすくなり経血量が減ります。甲状線機能異常症の女性の約6割が月経異常を引き起こすというデータがあります。
月経過少以外に、動悸、発汗、疲労感、いらいらなどの症状を感じたら、お近くの内科を受診することをおすすめします。
ホルモンバランスの変化による一時的な過少月経の場合は過度に心配する必要はありませんが、疾患が原因の場合は必要に応じてホルモン剤による薬物治療や手術治療が行われることもあります。
気になる症状がある場合には婦人科を受診するようにしましょう。
監修者プロフィール
淀川キリスト教病院 産婦人科専門医
柴田綾子
2011年群馬大学を卒業後に沖縄で初期研修。世界遺産15カ国ほど旅行した経験から女性や母親を支援する職業になりたいと産婦人科医を専攻する。 総合医療雑誌J-COSMO編集委員を務め、主な著者に『女性の救急外来 ただいま診断中!』(中外医学社,2017)。産婦人科ポケットガイド(金芳堂、2020)。女性診療エッセンス100(日本医事新報社、2021)。明日からできる! ウィメンズヘルスケア マスト&ミニマム(診断と治療社、2022)。