【お悩み】
お腹が空いているときにコンビニに行くと、ついたくさん買って食べすぎてしまいます。
暴食をおさえる養生は?
甘いもの辛いものの食べ過ぎや精神的ストレスが原因
お腹が空いたときにコンビニにいくとついつい食べたいもの以外にお菓子やアイスなど余計なものを買ってしまいますよね。
食べても食べても満足できず、またすぐにお腹が空いたり…そのような症状を中医学では「胃熱(いねつ)」と呼び、胃に余分な熱が停滞し、胃腸の機能が失調する状態、と考えています。
胃熱の原因としては、次の2つが挙げられます。
1つは、辛いもの、脂っこいもの、甘いもの、お菓子などの食べ過ぎ。2つ目にストレスなど精神的なもの。
胃熱は体の潤いを失って乾き、冷たいものを飲みたくなったり、消化機能が異常に亢進(こうしん)するため、食べても食べてもお腹が減るなどの症状が現れます。
胃熱が亢進しているとき、次のような症状が見られます。
- 食べても食べてもすぐお腹が空く
- 胸やけ、吐き気、げっぷ
- 胃が焼けるように痛む
- 食べるとすっぱい水や苦い胃液が出る
- 冷たいものを好む
- 強い口臭
- おならや便が臭い
- 口が渇く
- 口がねばつく
- 歯ぎしり
- 歯茎の腫れ、出血
- 便秘
- 吹き出物などの肌トラブル
ほかにも胃の経絡は歯茎も通っているため、胃熱が経絡にしたがって上炎すると、歯肉炎や歯槽膿漏(しそうのうろう)になるもと考えられています。
「あ…私かも」。と思い当たる人も多いと思います。
あっさりした味付けの食事に
それではおすすめ養生をご紹介していきます。
① 肥甘厚味(ひかんこうみ)の物は避ける
肥甘厚味と言われる脂っこい物、甘い物、味付けの濃い物、つまり美味しい物を摂り過ぎるとより胃熱がひどくなってしまいます。
あてはまるものは、ラーメンやスナック菓子、ファストフード、コンビニ弁当、チョコレートなどが多くないですか?
できるだけあっさりした味付けの、できれば和食を中心とした食事に少しずつでも変えていきましょう。胃熱の人は特に食生活の改善が必須です。
② 腹八分目にする
胃熱の働きが亢進している人はついつい食べ過ぎて、胃腸をオーバーワーク(過働)させてしまいます。
食べ過ぎることでドンドン働き過ぎている胃腸に、燃料を注ぐことになり、よりオーバーワークしてしまい、さらに胃熱が亢進する…といった悪循環に陥ってしまいます。
まずは「もう少し食べたいな…」というレベルでご飯を終えるようにしましょう。
腹八分目で胃腸を休ませてあげることはとても大切です。間食や合間の「ついつい食べ」をやめてみましょう。
③ 胃熱を取る、消化を助ける食材を積極的に摂る
- 胃熱を取る食材:トマトやスイカ、ほうれん草、蕎麦、キュウリ、冬瓜、ニガウリ、豆腐、リンゴ、バナナ、みかん、ミントなど
- 消化を助ける食材:大根、パイナップル、キャベツ、青梗菜、リンゴ、みかん、キウイフルーツ、サンザシ、柚子、レモンなど
これらの食材を積極的に摂るようにしましょう。
④ ストレスを溜め過ぎず、こまめに発散する
ストレスは体の余分な熱を増やすため、ストレスを発散させるために暴飲暴食をしてしまい、結果的に胃熱を亢進させる原因になります。
友だちや家族と話す、カラオケ、山登り、買い物、スポーツなど何でもいいです。
自分の好きな事、趣味などでこまめにストレスを発散して、溜め込まないようにしましょう。
また、香りのよい物はストレスを発散させて気を巡らせると言われます。
みかんやレモンなどの柑橘系、ミント、好きなアロマなど自分が嗅いでいい香りだなぁ、と思う香りで気分をスッキリさせましょう。ハンカチや香水などにつけて、持ち歩くとこまめにストレスを発散することもできますよ。
以上のことを日々の生活に取り入れ、胃熱を体から追い出して、健康な食生活に戻しましょう。
そうすることで体重も安定したり、肌つやも良くなったり、体調もすっきりしたりといいこと尽くしですよ。