写真=Yohei Ono/Laundry Box

はじめまして、フォークデュオHONEBONEのヴォーカルをやっています、EMILY(エミリ)といいます。

今回このようなテーマを担当させていただけることになり、心から嬉しい気持ちです。

「生理」に悩まされ続け、あがき続け、一応現時点での付き合い方を見つけた人間として、同じ悩みを持つ人のために何かできないかとずっと思ってきたからです。

「生理」って聞くと、「めんどくさい」「辛い」「仕方がない」という言葉が浮かんでくる方も多いかと思いますが、ひとりひとり悩みは違います。その中で、「生理」を少しでも楽にできるように、選択肢がたくさんあることを私の体験談から伝えられたらと思います。

「私が痛みに敏感なの?大げさなの?」と悩むほど、ひどい生理痛とPMS

私が初潮を迎えたのは忘れもしません。小学校の卒業の当日の朝でした。


尋常じゃない腹痛に襲われ、脂汗でぐっしょり。もちろん知識はあったので、「ついにきた…」という感じでしたが、予想以上の腹痛に「救急車を呼んでくれ!死ぬ!!!」と、のたうち回っていました。

そんな私を見た両親は「それは大げさ。そんなもんだよ」と言っていたような気がします。母はこのときの対応を後悔していて、今では「あの時もう少しエミリの話をちゃんと聞けばよかった。ごめんね」と話しています。全然気にしてないんですけどね。

そのときの私は「生理ってこんなに痛いの…?これが毎月くるの…?」と恐怖におののいていました。実際に数カ月経っても慣れることがなく、「みんなどうやって普通に生活しているの?」「私が痛みに敏感なの?私が大げさなの?」と悩むようになりました。

そこから、PMS(当時はこの言葉も一般的ではありませんでしたが)もひどくなっていきました。毎月生理が近づくと「また来る…逃げたい」と思うようになったし、一旦生理が終わっても次の生理のことばかり考えていました。私が「次に生理が来て、痛かったらもう死にたい」と言ったことを、今でも母は忘れられないと言います。そこから母と私で生理に立ち向かっていく日々が始まったのです。

《私の基本的な症状》

・気絶するレベルの腹痛

・吐き気

・腰痛

・抑うつ状態

・イライラ

・生理を耐えるくらいなら死んでしまいたいという気持ち

Photo by Yohei Ono

自分に合った病院を探す旅に出る

中学生になると生理痛で早退することも多くなり、高校では病院に運ばれることも多々ありました。すでに生活に支障が出始めていました。私の「死にたい」発言を受けて母も焦っていたようです。

女性の医師がいる大学病院や、ベテランの医師がいる街の婦人科を受診したものの、出されるものは鎮痛薬「ボルタレン」や、座薬のみでした。漢方も試しましたが、改善されませんでした。(別に病院の先生たちを責めているわけではありません。私には合わなかったというだけ)

この病院めぐりの時に、看護師さんたちから「大人になるにつれ楽になるよ」「子どもを産めば楽になる」と言われていました…。このような言葉をかけられるたびに「今すぐ治してほしいのに」とより落ち込んでしまいました。

特に思い出深いのは、高校生のときに生理痛がひどく、初めて病院に行った日のこと。担当は男性医師の方で、かなり淡々としていた印象がありました。私は、「先生、気分もすごく落ち込んでしまいます。どうしたらいいのでしょうか…」と聞くと「君ねえ~病気じゃないんだから。大げさだよ。座薬入れておくね」と言われました。

涙をこらえてなんとか帰宅。病院であったことを母に伝えると、母は怒り出し「今からクレームを言う!」と言ってくれましたが、私は「もういいの」と言いながら大泣きしました。「あれはさすがにひどかったよね」と今でも話題に上がるほどの生理の苦い思い出。

そんな病院探しで出会った医師とアイテムとは…。次回連載「生理で死にたいなんておおげさ?〜HONEBONEエミリと生理〜」第2回に続く。

<MV>

HONEBONE / 生きるの疲れた

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