前回の記事で、婦人科のタイミング指導を受けながら妊活をしている中で出会ったアイテム「ソフィ 妊活タイミングをチェックできるおりものシート」を紹介しました。
「ソフィ 妊活タイミングをチェックできるおりものシート」の精度は?婦人科のタイミング法と合わせて使ってみた
実は、このあと比較的すぐに妊娠が判明し、現在安定期を迎えています。
前回の記事では、「タイミング法」とさらっと書いていましたが、実際には私たちはセックスをせずに妊娠したのです。
今回は、私たちが使ったTENGAヘルスケアのシリンジキットである「シードイン」を使ってみた体験をお伝えします。
私たちの妊活
私たちは夫婦ともに今年35歳、結婚4年目を迎えます。夫は子どもが好きなようで、私も子どもが好き。自然と日常会話で「子どもがいたら一緒に〇〇したい」などと話していました。
しかし、ここで問題が2つ。
31歳のときに、私に多嚢胞性卵巣症候群が見つかり、自然と排卵日を予測することがかなり難しい状況が続いていました。そしてもうひとつが結婚してから1回もセックスをしていない、セックスレス状態だったこと。
自然妊娠できる確率がぐっと下がる35歳直前の今年の1月、私たちは本格的に動き始めました。
ブライダルチェックの検査後、婦人科医のすすめでシリンジを使ってみることに
まずは昨年夫婦で受けたブライダルチェックの検査結果をもとに、婦人科で相談。
ブライダルチェックは、性感染症はないか、風疹の抗体はあるか、妊娠のための女性ホルモンの数値や精液に異常がないかを調べる検査です。女性のみでも受けられますし、パートナーとセットで受けることもできます。
幸い、私の排卵不順以外は特に問題はありませんでした。医師によると、この場合、治療で排卵サイクルを整えながら、まずは3〜6カ月のタイミング法からトライするとのこと。
しかし、我々はセックスレス夫婦。そしてセックスをなるべくしたくないという点でも夫婦で意見は一致していたので、「人工授精を希望」として医師に相談しました。
すると、医師から提案されたのが「家庭でできるシリンジ法」でした。
人工授精は、女性の排卵期に合わせて、洗浄・濃縮した精液を子宮内に直接注入する不妊治療法です。対して、シリンジ法は精液を子宮内に直接ではなく膣内に注入するという点と、市販のキットを用いて自宅でできるという点が人工授精とは異なります。
<参考記事>
不妊治療はどう進む?費用の目安や治療のステップを紹介(医師監修)
医師によると、人工授精は精子の動きが悪いなどの男性側の問題で使用することが多いということ、さらに人工授精をするためには卵管造影検査の必要があるが、そこそこ痛いことが説明されました。
つまり、私たちの検査結果と状況からすると、痛い思いをしてまで人工授精にこだわる段階ではないのでは?という意味合いだと私は受け取りました。
そしてさらに、手軽に家でできる市販のシリンジキットも今は手に入りやすいということも教えてもらいました。相談した婦人科では、シリンジ法の処置もできるとのことでしたが、通院の手間とコストを考えてまずは市販のシリンジで試してみることに。
タイミングは排卵日前に2回とるのがベストだそうなので、とりあえずおすすめされた方法でトライしてみました。
TENGAヘルスケアの「シードイン」を使ってみた
使い方
STEP1:付属の採精容器を広げて、中に精液を採取する。
STEP2:採取した精液をカテーテル先端の開口部から押子を引いて吸引する。
STEP3:カテーテルを膣内に挿入し、吸引した精液を注入する。
STEP4:使用済みの採精容器と本体は包装袋に入れて封をし、廃棄する。
初めてパッケージから出してシリンジキットを触ってみた感想は「意外と硬い…」でした。挿入部分はシリコンなので、柔らかいのかと想像していましたが、想像よりも硬かったので一抹の不安を覚えました。
そしていざトライしてみると、まずは夫が精液をとるまで待つ時間が発生。当たり前だけれど、結局ある程度タイミングを合わせなければなりません。朝型の私と夜型の夫で生活リズムが違い、この4年間で時間を合わせることも減っていたので、「何時からやる?」と相談するところから始まりました。
精液をもらってから5分ほど待つと、粘り気が減ってシリンジで吸いやすくなりました。でも、初めて吸ってみたときは本当にシリンジに精液が入っているのか不安に…。
いよいよ挿入のとき。1回目は意外にも苦労せず、すんなりと奥まで挿入完了。
これで我々夫婦にとっては初めて妊娠の第一歩を踏み出せたと考えると、そのステップの簡単さに「なんて便利なんだ!楽勝だぜ」とスッキリした気持ちに。
ただ、それと同時に、あまりにも簡単すぎてやはり不安にもなりました。
挿入の2〜3回目は私の膣が固いときだったのか、苦戦。なかなか奥まで挿入できず、鏡の前で10分近く体勢を変えながら試行錯誤しました。気分的には初回とはうってかわって、最悪。
シリンジ法に限らないことだと思いますが、排卵日は必ずしもセックスやセルフプレジャーの気分ではありません。妊活のつらさのひとつに足を踏み入れたと感じました。
4回目の挿入。夫の帰宅を待って深夜0時すぎに眠気と戦いながら無理やり挿入したのが悪いのか、とうとう出血しました…。
私は床に座って鏡の前で開脚し、セックスでいう座位の体勢で挿入したのですが、後からネットでみると「ベッドに腰掛け、少し立ち上がって中腰の姿勢」「片足をローベッドにあげて」などの説明を見かけたので、もう少し体勢を工夫してもよかったかなと思いました。
成功率を高めるために、できることをした
シードイン公式によると5分ほど安静にすることとあり、10分ほどベッドの上で安静にしていました。また、体勢によっては精液が漏れてこないか心配にもなったので、ネットで得た情報の、腰の下にまくらをいれておしりを高くした体勢で過ごしていました。
結果、婦人科でのタイミング指導+シリンジ法をはじめてまもなく妊娠が発覚。今は無事に安定期に入りました。
数あるシリンジキットから「シードイン」を選んだ理由
そもそも市販のシリンジキットを選ぶ段階で、「世の中にはこんなにシリンジキットがあるのか!」と驚くほどでした。
ネットでは、10回分5000〜6000円、20回分11000〜14000円などの大容量セットか、3回分3000円前後のどちらかが多いような印象。
コスト以外の使用感や使用方法を調べてみても、公式情報以外の参考になりそうなレビューになかなか辿り着けず、選ぶのにとても苦労しました。
結果、私は膣内に入れるものなので、「衛生的に安心できる個包装」、「1回分1000円以上の安すぎないもの」、私たちに合うかわからないから「少量パック」という3つの条件に絞りました。
結果、TENGAはプレジャーグッズもたくさん出している国内メーカーであり、医療機器として認められていることから、膣内に挿れることへの抵抗感が1番少なかったので、TENGAヘルスケアのシリンジキット「シードイン」を試してみることにしました。
シリンジ法が向いている人・向いていない人
シリンジ法が向いている人は、私たちのようなセックスレスの人はもちろん、仕事や子育てなどでタイミングを合わせることが難しい人や、通常のセックスと合わせて回数を増やしたい人、クリニックに行く前に試してみたい妊活始めたての人などがいいと思います。
ただし、シードインのパッケージには「6カ月連続で使用しても妊娠に至らない場合は、医師の診察を受けること」と記載がありました。
このほか、精子の運動率が低いなど精子側の問題や、女性側でも排卵がない、卵管が通っていない(卵管閉塞)などの可能性があると、せっかくトライしても無駄になってしまうこともあります。
年齢にもよると思いますが、始める前には必要な検査を受けることをおすすめします。
夫婦で協力体制を整えるまでに結婚から4年かかった
私たちはシリンジ法をはじめてから半年以内に授かりました。
一見苦労をしていないように見えるかもしれませんが、正直ここまでが長かったと感じています。
シリンジ法でも、夫婦のタイミングを物理的に合わせることはもちろん必要です。しかし、それ以前に結婚して4年間お互い子どもを希望しているのにセックスレスであることは、私の心のどこかにずっとひっかかっていました。
「お互いに嫌な思いをせずに妊活をスタートさせる」に至るまでの前段階として、夫婦で意見を合わせること。そしてお互いの協力体制を整えることは妊活をはじめるうえで欠かせない工程だと思います。
私たちはそれに4年もの年月がかかりました。
私たち夫婦の4年間のすれ違いと、話し合いの経緯、私の婦人科巡りのお話はこちらの記事にまとめました。
妊娠まで5軒の婦人科にかかった私のクリニックの選び方と、夫との対話の軌跡
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