セックスに対する悩みや「セックスをしたいと思う」気持ちは、個人や、年齢、パートナー、体調によってさまざま。
しかし、各企業や研究機関が、主に20代〜60代までの男女を対象にしてセックスに関する実態および意識調査を行ったところ、男女で違いがあることが明らかになった。
今回は、その調査結果をご紹介したい。
セックス経験の有無は、女性の方が多い結果に
日本家族計画協会家族計画研究センターが、全国の満20~69歳の男女5,029人を集計対象にし、「あなたはこれまでにセックス(性交渉)をしたことがありますか?」という質問をしたところ、男性は86.0%、女性は89.4%が「ある」と回答した。
また、20代・30代・40代いずれの年齢層も、女性の方が男性よりもセックスの経験率が数%だが上回っていることが分かった。
※参考(詳しい調査方法など):【ジェクス】ジャパン・セックスサーベイ2020
セックスをしたいかしたくないか。男女で大きな違いアリ
しかし、セックスに対する意欲は、男女で大きな差があることも明らかになっている。
コンドームメーカーの相模ゴム工業が2018年に行った調査によると、2,830人のセックス未経験者のうち「セックスを非常にしたいと思う」「思う」に回答したのは、男性は67.0%だったが、女性は33.7%にとどまる。
一方、交際時にセックスを求めない人もいる。
同社が2013年に14,100人を対象にして行った調査によると、セックスの経験に関わらず、セックスのパートナーがいない人のうち「セックスはしたくないけど交際相手は欲しい」と回答した人が全体の36.9%にのぼったという。この傾向は特に女性に多く見られ、20代女性の62.5%、30代女性の58.6%が回答している。
セックス時にすれ違う悩み。男性は早さ、女性は満足度
では、実際にセックスをするときの悩みにはどのようなものがあるか。
2020年に行われた調査で、もっとも多く回答されたのは、男性が「挿入時間の短さ」(30.2%)、一方の女性は「快感や満足感が得られないこと」だった。
なかでも、20代〜40代の女性の約3割が「オーガズムに達することができない」と回答している。男性の約1割が「オーガズムに達することができない」と回答したことも含め、セックスをする際のコンプレックスは、男女で違いがあることが分かる。
痛みを感じながらセックスをしている女性も
また、約半数以上(62.5%)の女性が、「セックスの時に痛みを感じている」との報告もある。
20〜30代女性のマスターベーション、4人に1人は月1回以上
一方、1人で快感を得ることができるマスターベーションに関する調査では、男性全体で「したことはない」と回答したのは5.8%、女性全体は43.4%だった。
しかし、それと同時に20~30代女性の3割ほどは、月に1回以上マスターベーションをしていることが分かっている。
今回紹介した調査結果から、セックスへの積極性や抱える悩みには男女で違いがあることが浮き彫りになった。
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