みなさんの初めての「セックス」は何歳の時でしたか?
実は、2021年の調査では、30〜34歳の39.7%が「経験なし」という結果が出ており、30代女性の3人に1人が「処女」だと言われています。しかも、その割合は2005年以降、上昇傾向なのだとか。30代後半から40代までの調査は出ていませんが、おそらく30%くらいはいるのではないかと思われます。
つまり、周りに話さないだけで、性経験がない人は身近にいるかもしれない、ということなのです。みなさんはこれを聞いてどう思いましたか?
ちなみに、私は48歳になるまで、「処女」でした。
真面目な家庭で育ち、性の話は「タブー」だった
私自身、両親がとても真面目で、厳しい環境で育てられてきたため、家庭の中で性に関する話題は完全なる「タブー」となっていました。少し前の時代の日本ではそういう家庭は少なくないのではないでしょうか?
実際、私の世代では義務教育では性についてしっかり学ぶことはありませんでした。セックスの方法すら教えてもらっていません。
むしろ性の話をすることすら、「いやらしい」目で見られることが多かった時代。
しかも、どうやってセックスするのかも誰も教えてくれないような環境です。特にクラスでも目立たないタイプだった私は、「セックス」のことを知ることはなく、距離が開いていってしまったのです。
私の場合、仕事が忙しかったり、趣味が楽しかったりして、異性と交際することよりも充実した時間を過ごしていたこともあり、気がつけばあっという間に歳をとっていました。
男性と交際するキッカケはあっても、性関係を結ぶようなこともなく…、時は過ぎていきました。
「処女」であることが大きな「コンプレックス」になっていた
しかし、異性関係以外は充実した日々を送る中で、35歳を過ぎたあたりから、「私はこのままセックスを知らずに歳をとって死んでいくのか?」と思うようになったのです。
そして、30代後半で「処女」というのは私の中で大きなコンプレックスになっていました。
なぜなら、当時の日本では「処女=若い」が当たり前とされている傾向があったからです。
「こんな歳を取った処女を誰が抱いてくれるのか?」という思いは、私の中でどんどん積み重なっていっていき、やがて大きな「コンプレックス」になっていったのです。
「男性に甘える」ことを知るために、プロに頼ることにした
そんな中、とある女性セラピストに、ずっと自分の中で閉じ込めていた性に関する悩みを相談しました。
その女性セラピストは「あなたは女性性にコンプレックスを感じているから、それを解放したらいい」とアドバイスをくれたのです。
前述しましたが、私の家庭では性に関することは「タブー」となっていました。そのため、性に関する話は母親にも姉妹ともすることはなく、テレビでセックスシーンが流れると、チャンネルを変えてしまうような家庭だったのです。
そんな環境で育ったため、「セックス=悪いこと、恥ずかしいこと」という思いが私の中に根付いていました。
「自分の性を解放すること=悪いこと、恥ずかしいこと」となり、私を長く縛り付けてきたのです。
私を担当していた女性セラピストは、「セックスは別に悪いことではないし、恥ずかしいことではない」ということを私に伝え、「抱え込んでしまった女性性を解放させたらどうだろう?」と、女性向け風俗を私に提案してきました。
「男性に甘えることを知ってほしい」ということで、「その手のプロである彼らに頼ることが一番だろう」ということでした。
「コンプレックス」を解消したとき、プレッシャーが解放された
勇気を出して門を叩いた女性向け風俗。そこで「性体験」の入り口を経験することにした私は、今までまともに男性と肌を触れ合っていなかったこと(それは父親でさえ!)、甘えられなかったことを女性向け風俗の男性セラピストのカウンセリングを通して知ることになったのです。
女性向け風俗の男性セラピストは、私のことをとても大切に扱ってくれました。「こんな私でも抱いてくれるのか?」という不安は少しずつなくなり、「可愛い」と優しく見つめられ、抱きしめられるだけでとても安心し、そして心を開いて甘えることができたのです。
「男性に甘えるって、こんなに安心するんだ」と、今まで頑なだった自分の心がほどけていくような気がしました。
そして、「気持ち良くなっていいんだよ?」と彼に言われたことで、私の中で凝り固まっていた「性欲を出すことは恥ずかしいこと」という思い込みが、一気に解放されたのです。
初めての女性風俗を経て、後日、初めての性体験が終わった後は、とても清々しく、晴れやかな気持ちになっていました。
やっと「本来の自分」になれたような気がして、とても嬉しかったのを覚えています。
性欲の強さや性体験の時期は人それぞれ
私が40代まで性体験がなかったのは、自分を大切にしてきたからとも言えます。
実際に、趣味に没頭し邁進してきたことで、10代の頃からの夢だった現在の仕事を得ることができました。それは、自分のしたいことを大切にしてきたからであり、その時間を無駄だとは全く思ったことはありません。
むしろ、その時間があったからこそ、今の自分があるのですから。
性欲の強さや、性体験の時期は人それぞれです。
性欲があまりなければ、セックスをしなくてもいいわけですし、その逆に性欲が強ければ、それを発散するためにセルフプレジャーを毎日してもいい。自分の性欲には、自分でしっかり向き合って可愛がってあげたらいいのです。
性体験もタイミングはみんな違っていいんです。
よく、20代で「友達はみんなセックスを経験してるのに、自分だけ経験がないのは恥ずかしい」という話を聞きますが、自分が性体験をしたいと思ったタイミングでするのが一番です。
ただ、私のように強いコンプレックスを感じているなら、誰かに相談するといいでしょう。きっと、有益なアドバイスをもらえるはずです。
40代で性体験がないのは「別に恥ずかしいことじゃない」
自分の幸せは誰かが与えてくれるものではありません。幸せは自分で掴むものです。
だからこそ、性に関しても自分で自分をいたわり、心からの欲求に耳をむけてほしいと思います。
私は、性体験がなかったときも幸せに過ごしてきました。そして今もとても幸せに過ごしています。
仕事にも友達にも恵まれ、相変わらず趣味にも没頭しています。性体験のコンプレックスを乗り越えた今では、男性とデートしたり、セックスもそれなりに楽しんでいます。
だから、私のように40代で性体験がなくてコンプレックスに感じている人には大きな声で伝えたいです。
「決して恥ずかしいことではない」と。
なぜなら、それはあなたが自分を大切にしてきた結果だからです。
性体験をする・しない・いつするのかの選択も人それぞれ。
自分を幸せにできるのは自分が一番ですしし、自分のことを一番わかってあげられるのも「自分」しかいないのです。
周りの意見やペース、メディアの情報に振り回されず、自分をしっかり持って、自分を大切にしてくださいね。