男女を問わず、ときとして性犯罪・性暴力の被害者になってしまう可能性があります。
もしも、被害に遭ってしまったら…
もしも、大切な人が被害に遭ってしまったら…
専門窓口で話を聞いてもらったり、医療・法律などの専門家のサポートを受けたりすることは、あなたの権利です。
この記事では、状況別に相談できる窓口を紹介しています。
相談・問い合わせするときは、あなたのタイミングでかまいません。万が一、困ったときには下記の専門窓口に相談してみることもひとつの選択肢です。
性犯罪・性暴力
被害に遭った場合は、まずは警察に110番通報・相談をすることをおすすめします。しかし、警察には行きづらい、まずは安心できる環境で話を聞いてほしいなど、そのときの気持ちはさまざまだと思います。
ここでは、状況別に相談先を紹介しています。あてはまるところから読んでみて、できそうなことから話してみるといいかもしれません。
また、この記事の最後に、性犯罪・性暴力(性加害)の例を挙げています。自分の状況が相談すべきかわからない場合は、あてはまるかどうかも確認してみましょう。
■妊娠したかもしれないと不安
【緊急避妊薬を処方してもらえる医療機関】
近隣で緊急避妊薬(アフターピル)を処方してくれる婦人科を探しましょう。
【ワンストップ支援センター】
全国無料共通ダイヤル「#8891」(24時間対応)
緊急避妊薬(アフターピル)の効果や副作用、費用についてはこちらの記事でもくわしく解説しています。
アフターピル(緊急避妊薬)の基礎知識。効果や入手方法、費用など(医師監修)
■警察に行きづらいけど誰かに相談したい
【ワンストップ支援センター】
全国無料共通ダイヤル「#8891」(24時間対応)
■心とからだのダメージがひどい。落ち着きたい
【心療内科・精神科などの医療機関】
心身の調子が悪くなった際は、専門の医療機関を受診することで、薬の処方やカウンセリングなどの対応をとることができます。
【ワンストップ支援センター】
全国無料共通ダイヤル「#8891」(24時間対応)
全国無料共通ダイヤル「#8891」 で、発信地の都道府県のワンストップ支援センターにつながります。ワンストップ支援センターでは、相談した被害の内容に応じて、医療機関(産婦人科など)、警察署、法律相談などの連携機関に繋げてもらえます。
こちらの記事でも、くわしく説明しています。
もしも性暴力被害に遭ったら?「ワンストップ支援センター」って何してくれるの?
■電話では話しづらい
【キュアタイム】
https://curetime.jp/
チャットやメールで性暴力の相談に対応してくれる「キュアタイム」は、電話で話しづらいときにおすすめです。*チャットの対応時間は毎日17時〜21時
■友人・知人が被害に遭っていると感じる
【警察相談専用電話】
#9110 https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201309/3.html
発信場所を管轄する都道府県警察の本部の総合窓口につながります。ストーカーや配偶者からの暴力等も悪質化する前からの対策、場合により検挙などの対応をとってくれます。
【匿名通報ダイヤル】
0120-924-839(平日9:30-18:15)https://www.tokumei24.jp/
子どもや女性を被害者とする犯罪等の情報を匿名で受け付けています。
■加害者に対応してほしい
【警察の犯罪被害相談電話】
全国共通番号「♯8103(ハートさん)」(24時間対応)
各都道府県警察の性犯罪被害相談電話につながります。
【ワンストップ支援センター】
全国無料共通ダイヤル「#8891」(24時間対応)
支援団体が契約している弁護士を紹介した上で、対面での法律相談や、法律事務所に支援員が同行することもできます。
痴漢・盗撮等
■被害直後:警察に110番通報
被害に遭った場合は安全を確保するため、声を上げる、防犯アプリを活用する等で周りの人に助けを求めましょう。時間が経っていても構いませんので、警察に相談・通報することをおすすめします。
参考:警察の痴漢・盗撮事犯対策
■話をきいてほしい、まずは電話で相談したい
【警察の性犯罪被害相談電話】
全国共通番号「♯8103(ハートさん)」(24時間対応)
■警察には相談しづらい、カウンセリングを受けたい
【ワンストップ支援センター】
全国無料共通ダイヤル「#8891」(24時間対応)
ワンストップ支援センターでは、 相談した被害の内容に応じて、医療機関(産婦人科など)、警察署、法律相談などの連携機関に繋げることができます。また、ひとりでは不安なときなどは、警察や医療機関への付き添いサポートなどもおこなっています。
こちらの記事でも、くわしく説明しています。
もしも性暴力被害に遭ったら?「ワンストップ支援センター」って何してくれるの?
子どもへの性犯罪・性暴力
被害に遭った場合は、まずは警察に110番通報・相談することをおすすめします。
また、子どもが被害者のケースは確実に性犯罪と判断できない場合もあると思います。いじめも含めて相談から受け付けている窓口もあるので、被害の可能性がある際はまずは相談だけでもしてみるといいかもしれません。
■子どもが被害に遭っている
【ワンストップ支援センター】
全国無料共通ダイヤル「#8891」(24時間対応)
【子供・保護者専用性被害相談ホットライン(東京都)】
フリーダイヤル 0120-333-891(無料・東京都内から発信するとき)
電話 03-6811-0850(有料・東京都外から発信するとき)
東京都の場合は、ワンストップ支援センター内に子供・保護者専用性被害相談の窓口が設置されています。都内在住の子どもの被害に関することは上記でも対応しています。
【24時間子供SOSダイヤル】
0120-0-78310(なやみ言おう)
子どもや保護者が、いじめや性加害などで困ったときに相談できる窓口です。都道府県及び指定都市教育委員会が設置しています。
■子ども本人(18歳未満)が、誰かに話したい
【チャイルドライン】
0120-99-7777(月〜土16:00-21:00)
※日時限定でチャット相談もできます
https://childline.or.jp/
18歳までの子どもが困ったときに、話を聞いてもらえる窓口です。発信元の都道府県の情報のみ取得され、秘密は守られ、学校名や名前等は言わなくても相談できます。
■被害の確信はないが、相談しておきたい
【おやこのための相談LINE】
LINEにて友達追加
https://page.line.me/778asdia?openQrModal=true
https://kodomoshien.cfa.go.jp/no-gyakutai/oyako-line/
子育て全般や親子関係について悩んだときに、こども(18歳未満)とその保護者などが相談できる窓口です。
恋人との関係性
恋人同士の間柄でも、犯罪につながることもあります。また、犯罪にまで至らなくとも、困っているときには相談ができる窓口もあります。
■恋人との時間が「怖い」「息苦しい」
【DV相談ナビ】
#8008(はれれば)
どこに相談すればよいかわからない人のために、全国共通の電話番号(#8008)から相談機関を案内するDV相談ナビサービス。各都道府県の中核的な相談機関につながります。
※一般の固定電話にかけたときと同じ通話料がかかります。
※受付時間は各機関の受付時間に限ります。
【女性の人権ホットライン】
0570-070-810(平日8:30-17:15)
配偶者やパートナーからの暴力、デートDV、職場等におけるセクハラ、ストーカー行為といった相談を受け付ける専用相談電話。最寄りの法務局につながり、相談は、女性の人権問題に詳しい法務局職員又は人権擁護委員が対応しています。
■電話で話しづらい
【DV相談+】
https://soudanplus.jp/*リンクからメールまたはチャットができます
メールは24時間受付、チャットは12:00〜22:00で受け付けています。電話で話すのがしんどい、電話ができる環境にない人はこちらの利用がいいかもしれません。
そのほかの相談所
【女性センター・男女共同参画センター】
都道府県・市町村等が自主的に設置している女性のための総合施設です。「えーる」や「すくらむ21」など独自の名前で地域に設置されているため、気づきづらいかもしれません。しかし、身近で相談できる場所でもあります。
性被害・DVのほか、「女性問題の解決」「女性の地位向上」「女性の社会参画」を目的とし、女性が抱える問題全般の情報提供、相談、研究などを実施しています。
https://www.gender.go.jp/policy/no_violence/e-vaw/soudankikan/06.html
「〇〇市(〇〇区) 女性センター」など、お住まいの地域と合わせて検索すると近隣の女性センターや男女共同参画センターを探すことができます。
【児童相談所】
児童相談所虐待対応ダイヤル「189」(いちはやく)
https://www.cfa.go.jp/policies/jidougyakutai/gyakutai-taiou-dial/
児童虐待には、身体的虐待・心理的虐待・性的虐待・ネグレクト(育児放棄)の4つがあります。子どもの虐待の可能性がある場合は、「189」に通報しましょう。発信元の近くの児童相談所に通話が転送されます。
児童相談所では、虐待のほかにも不登校・非行・障害など子どもの育ちに関する相談を受け付けています。子どもの成長で困ったことがあれば相談することもできる機関です。
下記にあてはまったら性加害。相談・通報を
- 同意なくキスやセックスを強要
- プライベートゾーンを同意なく触る、触らせる
- 着替えやトイレ、入浴を覗いたり撮影したりする
- 性的な画像や写真等を見せる、送りつける、送るよう要求すること及び、ネットに配信する
- 性的な冗談やからかい
- 避妊に協力しない、中絶を繰り返させる
被害者は女性だけではなく、男女ともに被害者になりえます。
また、同意があったかどうかがひとつの重要なポイントになりますが、性行為の同意は対等な関係の中で個人それぞれが決めることができる状況下で成立します。そうではない状況で、「同意をした・とった」と言っても、同意があるとはいえないでしょう。
下記は、福岡県庁「性暴力根絶に向けた指針」に記載されている、同意があるとはいえない一例です。
【同意があるとはいえない例】
- 子どもや障がいがある人などを対象に、行為の意味を理解していない人に性的行為をおこなう
- アルコール、薬物の影響で意識が朦朧としていて、意思表示できない状況にある人に性的行為を行う
- 上司と部下、教師と生徒、指導教官と学生、先輩と後輩、監督・コーチと選手、親と子等、対等ではない立場を利用して性的行為をおこなう
- 配偶者やパートナー・恋人どうしであることを利用して一方的な性的行為を行う
- 以前は同意していても、いま同意が確認できていない時に性的行為を行う
ー引用:福岡県庁「性暴力根絶に向けた指針」
性暴力・性加害は、犯罪です。メディアでの報道も多く見られ、関心度が日に日に増していることはいいことだと感じる一方で、被害者となりえる側が多くの対策や対応を講じなければならない悲しい現実の課題があります。
本記事である「困ったときの相談窓口一覧」が必要ないほどに、性犯罪・性暴力・性加害が世の中からなくなることを願います。
*
「わたしのカラダは誰のもの?」
私のカラダは私のものに違いないのに、自分を大切する気持ちが、パートナーや誰が決めたかもわからない社会の声にかき消されてしまうことがあります。
ランドリーボックスでは、「〜らしさ」といった、世の中の当たり前に囚われずに、自分の人生とカラダの自己決定ができる社会を目指し、本特集をお届けします。
自らのカラダとココロをしっかりと自分の手で抱きしめられるように。
そして、私たちと、私たちを取り巻く愛すべき人たちが健やかに過ごせるように。
本特集に際して、「性的同意」にまつわる実態を把握するためのアンケートを実施しています。
みなさんのご意見や体験談をお寄せいただけますと幸いです。アンケートへの回答はコチラから。