海外セレブのアカウントをフォローしている人や、「they/them」と記載されたTwitterのプロフィールなどを見たことがある人もいるのではないだろうか。
インスタグラムが5月12日、プロフィールに「代名詞」を選択できる機能を追加することを発表した。
インスタグラムに追加される「代名詞」とは?どうして必要?
代名詞とは、人々が自分自身を指し示すものとして使われる。
たとえば、生まれたときに割り当てられた性別とジェンダー・アイデンティティ*が一致しているシス女性の場合は「彼女(she/her)」、シス男性の場合には「彼(he/him)」、男性・女性という区分けに当てはまらないノンバイナリーの人の場合には「彼ら(they/them)」などがある。
*ジェンダー・アイデンティティ:自分がどのジェンダーであるか、自身の心のうちにある感覚のこと。
しかし、トランスジェンダーやインターセックスの人にとって、「彼女(she/her)」「彼(he/him)」といった代名詞は、本人のジェンダー・アイデンティティと一致していない場合がある。
このような代名詞を明確に使うことの意味は、ひとつには、「自分が呼ばれたい/自分にとって違和感のない」代名詞で呼んでもらえる、または相手を呼べるということだ。
たとえば、自分は女性であるのに、他者から「彼は…」と呼ばれたら違和感や嫌悪感があるだろう。
他者をその人本人が望む代名詞で呼ぶことは、敬意や尊重の証として必須とも言える。
プロフィール編集から追加可能
インスタグラムが5月12日に発表した、プロフィール欄の代名詞の表示は、自身のプロフィール編集のページから追加が可能だという。なお、追加できる代名詞の数は最大4つまで。
また、インスタグラムが公開した写真(上記のツイートを参照)では、名前の横に代名詞が表示されているが、「フォロワーのみに表示する」を選択することも可能。
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なお、今回のインスタグラムの新機能は、一部の国のみで利用が可能で日本はまだ対応していない(5月13日17時現在)。
今後日本でもこの機能が適応されたら、「代名詞」が明確にされることの意義が認識されたり、私たちの生活で欠かせないSNSの利用が少し快適なものになるかもしれない。