写真=本人提供/LaundryBox

「もう限界かもしれない。いっそのこと一度独身に戻ってやり直したい」

ゆるりと始めた妊活だったが時間がすぎていくとともに、気づいてしまったセックスレス。私の気持ちは限界ギリギリ。

そんな状況のときに見つけた方法が、シリンジ法だった。

セックスレスの私たちに見えた希望の光

シリンジ法とは、簡単に言えば「自宅で手軽にできる人工受精」である。

シリンジ法を推奨されているのは「身体的には妊娠可能であるが、タイミング法(排卵日に合わせて性交を行うこと)を実施するのが難しいカップル」だそうだ。

お互いに仕事が忙しく、タイミングを合わせられない人たち、第二子・第三子を望んでいるものの子どもがいて環境的に難しい夫婦なども当てはまる。自然妊娠と比べても、妊娠率に大きな差はないそう。

なんとなく聞いたことはあったけど、ちゃんと調べてみたら今の自分たちにこんなに向いてる方法ほかにないのでは!?と希望の光が差した気がした。

Photo by Laundry Box

オンラインで手軽にできた

シリンジ法キットはオンラインで手軽に購入できる(3回セットがランドリーボックスでも購入可)。

セット内容はシンプルで、シリコン素材のカテーテル付シリンジ(注射器)、採精容器の2つ。

使い方は、採精容器に入れた精液を、カテーテルを付けたシリンジで吸い上げて膣に注入。5分ほど安静にする。

よくある質問として「精液って空気に触れた瞬間にダメになってしまうものじゃないの?」というものがある。

しかし、これに関しては『できるだけ早い方が良いですが、事情により難しい場合は2時間以内を目安に注入してください』とのこと。

2時間…!イメージよりもずっと長くて驚いた。

これを排卵日前後の数日間、できるだけ多く行う方がいいのだそうだ。それでも半年、1年と授からなければやはり受診した方がいいらしい。(※年齢に合わせて目安の期間は変わる)

セックスがないだけで仲良しのカップルにもっと知られてほしい

結論から言うと、私の場合は1年ほど挑戦しても授かることはなかった。

さらに当時のパートナーとは悩み抜いた末にお別れを選び、のちに今のパートナーと結婚・妊娠・出産を経験する。

結局シリンジ法で授からなかった私が言うのもなんだが、シリンジ法はパートナーとの問題が「子どもを望んでいるのにセックスレスだけがネック」というカップルには本当におすすめだ。

実際、周りにもそういう夫婦はたくさんいる。

長年性教育に携わる先生から教えてもらった言葉だが、良いパートナーシップとは「リスニング」と「タッチング」のふたつが両立している関係性のことだそうだ。

相手の言葉にしっかり耳を傾け、愛おしいものとして触れ合いができているカップル。そのどちらもできているのにセックスだけがないふたりもこの世にはたくさんいる。

そして当時の自分たちにはそれが欠けていたことが今なら分かる。

そういうカップルの悩みを解消する選択肢として、シリンジ法はもっと知られてもいいと思う。

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