性教育パペット「ばあばるば」では、<Ba-Vulva Friend>と題して、国内外のセクシュアルヘルスにまつわる専門家にインタビューをしています。

前編では、韓国ソウル市の性教育センター「市立Aha!青少年性文化センター」の設立の経緯や性教育をする上で大切にしていることなどを伺いました。

前編:/magazine/ahacenter_interview1/

今回は、「Aha!センター」の施設内やプログラムの様子をお届けします。体験型の教育施設とのことで、一体どんな施設になっているのでしょうか?

トイレにあるはずのアレがない

施設をまわる前に、まずはお手洗いへ。

とってもおしゃれな空間…!

ん?だけど、このトイレ、いつもトイレにあるものがない。

そう、このトイレには男性用、女性用といったマークがありません。

日本でも、いわゆる「誰でもトイレ」という括りで、性別に関係なく使えるトイレはありますが、Aha!センターでは、そもそも男女別とトイレを区分けしていません。

すべてが個室で、扉をあけると和式トイレや洋式トイレ、男性用の小便器が設置されている個室など様々です。

「性別に関係なく、安心して使ったもらえるように全て個室になっています」ソン・チェヨンさん

あなたの気になることはなに?ミッション式の性教育

別フロアへ移動します。

テーマにあわせた3つの空間に分かれているとのことで、まずは緑色のお部屋へ。

緑色の内装がポップでかわいいです。

このお部屋では、子供たちに関心があるテーマを選んでもらい、自分でミッションを解きながら回答を探す形式になっているそう。

気になるテーマを選びます。

セクシュアリティやスキンシップなどいろんなテーマがあります。

「ドラマでかっこいいキスをしているのに、どうして実際には相手の同意が必要なの?」

「自慰行為を我慢できません、どうしたらいいですか?」

とてもリアルで気になる内容です。

好きなテーマを選ぶとそのテーマごとにミッションがあります。

「ドレッサーに行ってみて」「本棚で〜〜を探してみて」と書かれていて、最終的に自分の気になることが書かれた書籍などが見つけられる仕様になっています。

ドレッサーの引き出しの中にも大切なことが書かれたメッセージが。

金庫の中にも、性教育を学べるアイテムが隠されていました。

では次のコーナーへ移動します。

円の中に描かれるイラストも性別などの特徴を排除したものを使用しているそう。

隣のお部屋には、円卓を囲むように椅子が並んでいます。ここは小学校高学年くらいのこどもたちを対象にした部屋とのこと。

ここでは、テーマに沿ってみんなで議論し合います。

「親切だと評判の清掃員に惚れてしまった私、もうすぐ14日、告白をしたいんだけど、どうすればいい?」

実際にプログラムをする際は、部屋を暗くして、周りを気にせずに議論できるようにしているそう。名前も、席に用意されたニックネームで議論することで話やすくしているそう。

大人気のピザゲーム

そして、次の部屋には一番人気だというプログラムがあります。

大きなピザ…!のプログラムです。

これは「私だけの恋愛レシピ」という名前のプログラムです。

指示書に書かれたミッションに従い、施設内のいろんな場所に隠されたピザのトッピングを探してピザにのせて、ピザを自分仕様にカスタマイズしていくゲームです。

たとえば「ミッション1 ピザトッピングを5つ探せ!したいデート」に参加する場合、指示書には「2階の棚からチーズを探して」といったミッションがかかれています。

そして、探してきたトマトやパイナップルなど、トッピングの裏には、恋愛の価値観についての質問が書かれています。

「デートコース」と書かれた質問には「私が決める」「一緒に決めよう」「あなたが決めていいよ」「交互に」などの選択肢が選べるようになっています。

ほかにも「スキンシップ」「デート回数」などを尋ねる質問があり、ピザをカスタマイズするように自分の恋愛についての価値観を自由に選べるようになっています。

自分の好きなピザをつくりながら、自分の好きな恋愛を考えながら、自由な価値観で選んでいけるのは楽しいですよね。

生理用品の選択肢から、ピル、IUS(IUD)、避妊法まで

生理や生理用品について学ぶことができるボックスもありました。ボックスには、ナプキンやタンポンだけでなく月経カップや布ナプキンなどさまざまな生理用品の選択肢が用意されていました。

ピルやIUD/IUS、妊娠検査薬、クリトリスの3Dモデルまで色々入っています。

この人はどんな人?バイアスに気づくゲームも

そして、バイアスに気づくためのゲームもありました。

これは、トランクに入っている荷物をみて「どんな人か?」を考えるゲームです。

「化粧品やアクセサリーが入っていたら女性?ウィッグは?工具があったら男性?」

気付かぬうちに刷り込まれているジェンダーバイアスなどに気づくプログラムです。

私が見たのは施設の一部ですが、それだけでも、子供が悩んでいることに対して適切な情報を届けるプログラムから、自分の価値観やバイアスに気づく対話型のプログラムまで、多様なプログラムの数がありました。

そして、施設を見て感じたのは、どのツールも楽しく、かわいいこと。そしてプログラムには、子どもたちが「知りたい」と思えるコミュニケーションの工夫が詰まっていました。

性教育は、怖いものでも恥ずかしいものでもない。そのことを、この施設は全力で伝えていました。性教育って、もっと楽しくかわいく届けられる。

Aha!センターの教材を見ながら、私たちばあばるばも、もっとできることがあると感じました。ありがとうございました!

前編では、Aha!センター設立の経緯や性教育への思いを聞いています。ぜひ前編もあわせてお読みください。

前編:ソウルの性教育施設Aha!センターが語る、韓国の性教育の現状と課題

本記事はランドリーボックスが制作している性教育パペット「Ba-Vulva(ばあばるば)」の公式サイトの記事を一部編集の上、転載しています。

https://laundrybox.co.jp/Ba-Vulva/AhaCenter_interview2

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