4月。就職活動のことで、頭がいっぱいになっている私は、なんだか不安な毎日を過ごしていた。大丈夫かなあ、3カ月後の私、明るく笑顔で内定報告してる?
朝起きてから4回目のメールチェック。そわそわしている。行きたい会社の最終面接の連絡を待っていた。胃が痛い。午後になって、ようやくそれらしきメールが届いた。何も考えずにえいや、と内容を確認する。
結果は、落ちた。落ちていた。その会社には入社できない事実をあっさり理解した。
惨めだな……。電車を待つホームで、泣けてくる。就職活動で命をたつ学生がいるなんて、冗談だと思っていた。今は死にたくなるのもわかる。肌の調子も悪い、お腹も痛くて、気持ちも荒んでいる。なんだか眠くて、次の面接まで意識が持つかどうか分からない。
世の中が真っ暗に見えるのは私だけだろうか。もうどうでもいいや。憂鬱で人生がめんどくさい。今日の私は、世界一情けない。
この全ての感情の波の原因は、生理だった
男友達にLINEで報告した。今のこの気持ちをばーーっと書いたら、電話が鳴った。彼は普段と変わらず明るい声で「体調はどう?生理シーズンだったり?ネガティブな日かもよ!」と言った。
ハッとした。忙しくて、余裕がなくて、忘れていた。どうして毎月1度のサブスク(30年以上、基本的には解約不能な契約だと心の中では呼んでいる)を忘れていられたのだろうか。
そう、生理が今日から始まっていたのだ。最悪な日が続いたり気分が晴れなかったり、やる気がなかったこの期間は心と身体がナイーブになりやすいとき。友人に指摘してもらって自分を俯瞰して気づけたのだ。
しんどいときは、生理のせいにしてもいい
ここで冒頭に戻るが、人生最悪に思えたあの日は、就活と生理がバッティングしていたアンラッキーな日であった。眠くて、集中できなくて、胃が痛くて、ネガティブ。「私はメンタルが弱くて、気合も足りない」と、自分を責めていた。
人は暗闇の渦中にいると、波に飲み込まれていることさえ知らない。あの日、男友達が教えてくれたように、不可抗力の体調の波に少しは責任転換を許すべきなのだと思う。しんどいときは、思いっきり、生理のせいにしてもいい。そして、自分に甘やかすことを許可するメッセージを送ろう。
「やっほー!私、元気ないね?自分に厳しくしすぎてない?いつも頑張っていて、えらいね。女の子の日くらいは、いつもよりもっと自分に優しくしてあげない?」
就活は人によっては、長い長い旅だ。なまけている自分は採用されない。私はそう考えがちだったが、何より就活で必要なのは自信だと誰かが言っていた。社会人としてのスタートラインに立つときには、自分に自信がある姿を見せつけなければいけない。今は、そのための準備期間だと思っている。
私のメンタルやばいとき用「5つのチェック項目」
ここで、私が意識している、メンタルやばいときの「5つのチェック項目」をご紹介します。生理と向き合いながら就活を頑張る私たちは、これらに気をつけて就活に励んでいこう。
1.自分の体調に耳を傾けてみたら?
もっといける!眠いなんて怠惰!!そう思っていた。
だけど、生理期間や準備期間は体の仕組みで眠気が来るのは当たり前だ。怠惰じゃない。体の大事なサインだ。
<参考記事:生理前や生理中に眠くなるのはなぜ? 眠気の原因と対処法(医師監修)>
2.ご飯は食べた?
食欲がない日でも、ご飯だけはとりあえず食べてみて。いざ食べてみたら、実はお腹がすいていたなんてこともあるかも。そんな単純なことで、あなたの気分が下がっているかもしれない。
3.睡眠はどう?
もしかしたら忙しくて寝る暇もないかもしれない。エントリーシートの提出や、メールのチェックや面接対策で追われていても、睡眠だけは欠かしてはダメだ。寝ないで頑張ることが努力にはつながらない。あのオードリー・タンもNHKの番組で「睡眠だいじ」って言っていたよ。
4.身近な人に話している?
コロナ禍で友達や職場の人と話す機会が奪われ、自分でも気づかないうちに気持ちを溜め込んでいたのかもしれない。
「あっ、やばい」、そう思ったらその気持ちを友達に話してみよう。大丈夫。友達に迷惑なんて思っちゃいけない。助け合いの文化を自分から作っていこう。私のおすすめは、インスタのストーリーを利用して積極的に絡みににいくことだ。お肉の動画をあげている友達にスタンプでも送って、会話のきっかけをつくる。
もう少し勇気があるなら「今電話したいです!つらいです!」と特定の友達だけがストーリーを閲覧できる機能をつかって、感情を吐き出してみよう。背景はお空や天井、なんでもいい。意外と連絡はくるものだ。
5.自分をちゃんと褒めてあげている?
自分を責めないで、適度に生理のせいにしよう。だってしょうがない、私たちの体の作りがそうなっているんだもーん!開き直って、あまり責めすぎないで。
自分のことを1番気遣ってあげられるのは、自分だから。そしてしんどい日を乗り切った自分を褒めてあげよう。
余白が生まれる優しい社会へ
最後に、重要なことを言い忘れていた。
就活生のみんな。どうしても体調が悪いときは、企業の採用担当の方に早めに連絡して、日程変更の相談をしてみよう。もちろん、それ以外にも今頑張って生きている学生や、仕事をしている人たちも無理せず、休みをとっていこう。
我慢しないアクションが、誰もが我慢せずに休める時間をつくることができる。そんな、余白が生まれる優しい社会を目指して。