世田谷区は2026年4月より、区役所や図書館、児童館などの区有施設101施設と、全区立小・中学校92校のトイレに、生理用品を無償で設置する取り組みを開始した。

「個人の問題」ではなく「社会の課題」として

世田谷区の発表によると、今回の取り組みは、区が「生理に伴う女性のさまざまな負担を個人の問題ではなく、社会全体のジェンダーギャップとして捉え、解消に向けた取り組みの一環」として実施し、生理に対する無理解や偏見をなくし、「共に支えあう社会の実現」を目指すとしている。

設置場所は、区役所・分庁舎・総合支所・まちづくりセンター・区民会館・図書館・児童館など区民利用施設101施設の女性用トイレ、多機能型等トイレ203カ所のほか、

全区立小学校・中学校92校の対象学年の全個室トイレおよび来賓・職員用トイレ2493カ所に設置される。

お知らせ内容:https://www.city.setagaya.lg.jp/documents/25183/0203_13.pdf

設置場所は個室トイレ。1枚ずつ取り出せる仕組み

生理用品を設置する施設の状況に応じて、2種類のディスペンサーのいずれかが設置される。

1つは、ユニ・チャームが提供する紙おむつからのリサイクル資材を使用した段ボール製箱型ディスペンサー。

ユニ・チャーム プレスリリースより

もう1つは、SHARPの電動式ディスペンサー「todokuto」で、直接手を触れずに自動で1枚ずつ取り出せる。電動式は本庁舎・分庁舎など利用者の多い一部施設に設置される。

SHARP プレスリリースより

設置の基準は、原則1施設につき「女性用トイレの共用部分(洗面所付近)」と「多機能トイレ等個室内」の2カ所。

利用者のアクセスのしやすさを考慮し、可能な限り1階へ設置するとしている。

今回の取り組みにおいて、世田谷区はユニ・チャーム株式会社との協定を締結し、連携して事業を実施。

段ボール製箱型ディスペンサーの無償提供を受けるほか、職員向けの「生理に関する研修」を無償で実施。生理についての基礎知識の向上と、職場における相互理解の促進が目的だとしている。

また、生理用品を設置するトイレには女性相談窓口の案内カードも設置される。

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まとまった数が必要な人には窓口でパック配布も

トイレへの設置はあくまで「施設利用時の使用」を想定していることから、経済的な理由などでまとまった数が必要な場合は、各総合支所の子ども家庭支援課、および男女共同参画センター「らぷらす」の窓口でパック単位での配布も行うとしている。

男性トイレにも、男性相談窓口の案内ポスターを

生理用品の設置と同時に、男性用トイレへも男性相談窓口の案内ポスターを掲示する。

区は「男性が相談につながりにくいという現状を踏まえ、男性に関するジェンダーギャップ解消の観点から」実施するとしている。

今回の取り組みの詳細は、世田谷区の公式ページで確認できる。

https://www.city.setagaya.lg.jp/02409/26823.html

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2021年にコロナ禍をきっかけに広がった「生理の貧困」への支援は、当初、防災備蓄品の生理用品配布が中心だった。

そこから5年。世田谷区の今回の取り組みは、生理に伴う様々な負担によるジェンダーギャップを社会の問題と捉え、トイレットペーパーと同じようにトイレに設置するという形をとった。

また、生理がある人だけでなく、男性用トイレにも相談窓口の案内が掲示されるなど、すべての人のジェンダーギャップ解消を見据えている点にも注目したい。

こうした取り組みが、全国の自治体や施設に広がっていくことを願っている。

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