【お悩み】

20代後半・女性です。母親が毒親でコミュニケーションに困っています。学生時代から、母親の要望を強く言われて育ってきました。例えば「寂しいからひとり暮らしが必要な遠方の学校に進学しないでほしい」などです。しかも、要望を伝えるときは「私を置いていこうとするのね」と泣きながら訴えられてしまい、話し合いができません。

現在、パートナーとの結婚の話が出ているのですが、結婚を切り出すとまた泣かれて感情的に引きとめられそうで今から気が重いです。結婚だけでもうまく認めてもらえるようコミュニケーションをとりたいのですが、どうしたらいいでしょうか?

こんにちは、露の団姫(つゆの・まるこ)です。お便りを読ませていただきました。パートナーとの出会いをきっかけに母親との向き合い方を考えているとのこと。これはあなたの人生にとって大きなチャンスです。今回も一緒に考えていきましょう。

「情」に流されないための準備は「再確認」

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まずはこの問題を考える準備として、母親の「毒」を、客観的に再確認してみましょう。人間には「情」が備わっていますので、どうしても、親のことを悪く考えるのは心が痛むものです。だからこそ、あえて母親の持つ「毒」を再確認してから対応を考えることで、思考の環境を整えることができます。

あなたの母親の行為は、「娘への愛情」ではなく「自己愛」であること。また、あなたに対する「依存」であり、「束縛」であること。これは「毒親」そのものです。自らの親を毒親と思うのはつらいことですが、やはり、「距離を置くべき相手」だと言えるでしょう。

「恩」という「切り札」に惑わされない

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次に、「切り札」に惑わされないための心構えをする必要があります。毒親は子どもを支配するための「切り札」をいくつも持っていますが、そのひとつが「恩」という言葉です。

「恩」を引き合いに出されると、「ひどい親だけど、ここまで育ててくれたし」「学校に行かせてくれたし」「食事は作ってくれたし」…など、さまざまなことが頭の中を駆け巡ります。

しかし、それらはどれも親として当然のことですから、その印籠のような「切り札」にひるんではいけません。そもそも「恩」は自発的に感じるものですから、「恩」を返したり、感じるように誘導する言葉は気にしなくても良いのです。

「祈る」とは「意」を「宣言する」こと

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そして今回、あなたに一番お伝えしたいのが、結婚“だけ”“でも”と遠慮がちに考える必要はないということです。むしろ、その「遠慮」が一番キケンです。

なぜなら、このタイミングで「結婚だけでも」と弱気で臨んでは、今後も「結婚だけは許してくれたし」…と、あなたの心の中に毒親が入り込む隙間ができてしまうからです。そうなれば、あなたはまた束縛されかねません。

それは、パートナーとの関係にも悪影響を及ぼす「毒」となるでしょう。

だからこそ、今回の結婚を機に「だけ」などと一部分ではなく、はっきりと母親に「宣言」をすることをおすすめします。

私たちは神社やお寺に行くと、日々の感謝のほかに問題を解決したいときに「祈る」ことがあります。一説には、「祈る」とは本来、「意」を「宣言」する「意」「宣る(のる)」だといわれているのです。

「祈り」を叶えるには、あなたがあなた自身に、そして母親に、この関係を断ち切ることを「宣言」しなければなりません。

人間には、「自分のことは自分で決める権利」があります。母親に「私はあなたのものではない」とはっきり卒業宣言をして、あなたの幸せを叶えていってくださいね!

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