我が家の事情
こんにちは。ランドリーボックス・ライターのりよんです。冒頭からお察しの方がほとんどだと思うのですが、わたしの家族には女性が4人いる。家族構成は父、母、娘×3人の5人。
とくに年の近い3姉妹はことあるごとに争い、ちょっとしたことで喧嘩が勃発。皆が無事に成人した現在は、相応に落ち着き平穏な日々が続いている。…が、実は結構最近まで紛争の原因となる「地雷トピック」が残っていた。
地雷とは「生理用品」。宣戦布告に値するのは「いま生理の人だれ!?」
ちなみに、本記事について我が家の誰にも許諾を取っていないため、微妙にぼかしながら書くことにする。(そのまま書いたら久しぶりの大ゲンカになるに違いない)
事案①:ナプキンの好み
中学生の頃は、地元で生理用品を自分で買うのはなかなか恥ずかしいお年頃。なにせ友人に鉢合わせする可能性も高いし、同級生のお母さんがドラッグストアのレジにいたりもする。
そんなわけで、私たち姉妹は中高生くらいまで母が買ってきてくれるオーソドックスなものを使っていた。普通の日の昼用、多い日の昼用、夜用の3種類。いつも同じブランドとは限らなかったが、そのときある3種類のなかからそれぞれが選んで使う、といった形だ。
しかし、年齢が上がるとそうもいかなくなる。次第に「生理用品の好き/嫌い」などといういっちょまえの自我が芽生え始めるのだ。
母に「こういうのが欲しい」「いつものこれ好きじゃない」などと訴えるイヤイヤ期が来て、自分でアルバイトできる大学生くらいになるともう自分で好みのブランドを買ってくるようになる(地元ではなく、ちょっと離れたドラッグストアで笑)。
これが一人っ子であれば何の問題もないのだが……。
前述の通り、我が家は3姉妹。母も入れると四者四様の好みがそれぞれ炸裂する。それに加えて、生理用品は一人一袋あればいいわけではない。軽い日用から夜用のスーパーロングまで、それぞれが好みに合うものをどんどん買ってくる。多いときには15種類くらいトイレの棚に詰め込まれていた気がする。
生理の重さも肌の敏感度もそれぞれ違うため、種類が増えるのは仕方がない。たとえば私は多い日の夜でも29cmくらいのナプキンで済むけれど、人によっては39cmとかオムツ型が必要だったりするから。スリム派/ふわふわ派、羽あり派/羽なし派、ロング派/スーパーロング派。それぞれが快適に過ごすためには必要なことだ。
ただ問題は「誰のものかよく分かんないけど勝手に使う勢」の存在。袋に名前を書いてるわけじゃないし、4人もいれば誰が何を買ってきたかなんて知る由もない。
自分のナプキンのストックがないときや、「これ気になる」みたいな場合に、ほかの人が買ってきたものをカジュアルに使うことがある。大抵の場合、そんな細かいこと気づかないし、気がついてもとくに怒りはしない。
大変なのは「他人のものを使い切った場合」と、「大学生の姉がバイトして買ったナプキンを、中高生の妹(たち)が勝手に使いまくってる」場合。
これは何度か盛大に燃えた覚えがある。なぜかというと、「勝手に使われた!」と気づく人って、大体が生理1日目とか2日目だから。普段では信じられないほど沸点が低いし、着火から燃え広がるのも鬼早い(笑)
大抵は「ごめん…これ使って…明日買ってくるから…」とかで終わるんだけど、ガチ説教or大ゲンカになることもしばしば。勝手に使った方も生理始まったばっかりだったりするからな。
(まあ、勝手に借りるのは大体わたしです。あんまりナプキンにこだわりがなかったんだもん、いつもごめん)
事案②:ゴミを誰も捨てない
——兄弟/姉妹とは、常に何かを押し付け合うものである。—— byわたし
トイレ/洗面室のサニタリーボックスに溜まったゴミを、捨てる作業って正直めんどう。ぜんぶ自分のものならまだしも、いつ誰のだかわからない生理用品でパンパンになっているのとか割とキレたい。
でも、どうやらそう思っているのはわたしだけではないようだ。全員見ないふりをしてサニタリーボックスの限界まで押し込んでいる。そして自分の生理が終わったら涼しい顔をしているのが常だ。……えっと、姉妹ってこういうものだよね?
そんなわけで、大体ブチ切れるのは「生理用品を捨てようと思ったらサニタリーボックスが満杯だった」人。こちらも先程と同様、気づくのは大抵は1日目とか2日目のお方なので本当に大炎上する。
しかもタチが悪いことに、これは犯人が特定しにくいので、全員に対して「マジでありえない」「人としてどうかと思う」とか壮大な悪態をついたりすることになる。自分も大概なくせにね(もし姉妹に読まれたら「お前だけだよ!」って言われる気もする〜)。
ちなみに「使い切ったナプキンの外袋をそのまま放置している場合」もだいたい延焼。この前わたしが捨てようとしたとき、空の袋を3つ4つ捨てたよ。ただのビニールとはいえ本当にズボラすぎる。
あとレアな事象としては、使用済みと思われる包まれたナプキンがトイレに放置されている場合、なんてのもある。大抵はうっかり者の誰かさんの仕業なのだが、せめてサニタリーボックスに入れるまではがんばってくれよ……(しょうがないから捨ててあげるけど)。
仁義なき闘いの終結
3姉妹全員が成人したいま、こんな戦いはそうそう起こらなくなった。娘たちがさすがに落ち着いてきたこと、生理終わった人がいること、そして実家にいない期間が増えたこと。
出ていったり戻ってきたり、入れ替わりはあるものの実家以外にそれぞれが生活拠点を移している。実家が都内なのでみんなすぐ帰ってくるし、家族5人が揃う日もなんだかんだ月に1度くらいはあるのだけど、もうあの頃のようなケンカは起こらない。
むしろ、それぞれを労わりあうような、優しく幸せな時間になることがほとんどだ。昔なら速攻ケンカが勃発していたようなことでも、今や笑い話になる。なんて楽しいんだろう。
それでも、生理に限らず誰かしらが思春期や反抗期で、ずっとトゲトゲしていたあの頃が今では妙に懐かしい。自分しか使わない1週間分のサニタリーボックスに、なぜか寂しさを覚えるのは誰かと一緒に育った愛しい記憶がふと頭をよぎるからなのだろう。
…まあ、とはいえ実家帰ってサニタリーボックスが満杯だとイラッとするんだけどね。
・基本無秩序
・目視で8袋はあるよ
・仕切り箱からはみ出していて、なんの意味もなしていない
・捨てたくねえ……