性教育パペット「ばあばるば」とランドリーボックスでは、調査企画「女性器の呼び名がない」をスタートしました。

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どうして女性器には呼びやすい名前がないんだろうか?

男性器は子どもの頃から「おちんちん」と学んでくるのに対して、女性器は「おまた」である。

しかし考えてみると「おまた」って範囲広すぎませんか?

もちろん、そのほうが伝えやすくなるというのも理解できるのです。だけど、そんなに遠巻きにしないと言っちゃいけないような場所なのか?と。

ハリー⚪︎ッターの「あの人」みたいな話なのか?

私たちは、名前があることで、そのものの存在を認識し理解することができる。

そして、「名前」は関係性によって使われ方が変わる。

「〜ちゃん」「〜さん」をはじめとした、愛称を使うことで、距離を縮めたり、保ったり。

言葉は「意味」だけでなく「行為」も担っているという哲学者もいる。

つまり、相手にどう呼ばれるかによって、自分がどうみられているかという自己像を認識することもできる。

そう考えると、女性器、外陰部は「とても距離をとって避けられている」状態である。

正しい情報を伝えたいけれど、そもそも最初の入り口の言葉から「あいまい」かつ、男女による扱いの違いが明確なのである。

では、女性器をなんて呼ぶのがわかりやすく、伝えやすいのか?

私たちが制作している性教育パペット「Ba-Vulva(ばあばるば)」では、女性のおまたは「外陰部」「Vulva(ばるば)」と表記しています。

外陰部は医学名称です。

よく混同される言葉として「膣」がありますが、これは「膣道」つまり筒の部分をさしており、外に出ている箇所を含む部位としては「外陰部」という言葉を使います。

これは英語も同様に、「Vagina(ヴァギナ)」は「膣」を指す言葉であるため、正しくは「Vulva(ヴァルバ)」になります。

海外の性教育においては、適切な名称を使うことが体を守ることにつながるということからVaginaではなくVulvaという言葉を使うようにしようとも言われています。

とはいえ、子どもの頃に「これは外陰部っていうんだよ」と教えるには言葉が難しすぎるのも事実。そのために、いわゆる愛称があります。

愛称が愛称になっていない問題…

喜多川歌麿《春画》江戸時代 木版画 メトロポリタン美術館蔵(パブリックドメイン)

男性器も医学名称は「陰茎(penis)」ですが「おちんちん」といわれています。女性器の愛称で思い出されるのが「まんこ」という言葉です。

江戸時代の春画などでも目にします。語源は諸説ありますが、一つが「真処(まこ)」説、体の中心・芯を意味する古語から転じたという説もあります。

他の説を見ても、当時は「まんこ」という言葉は、今ほどスラング的な使われ方ではなかったようです。

ちなみに「おちんちん」の語源も諸説ありますが、小さいもの、先っぽという意味から、子供が発しやすい言葉として使われ始めたという説があります。

たしかに発音しやすい言葉です。

実際、子供たちがどこからともなく「おちんちん」という言葉を覚えてきて、お日様の下で連呼しあっている様子は今も昔も同じ気がします。

お日様の下で「まんこ」を連呼し合う姿はとても思い浮かびません。

この言葉がスラングになっていったのは社会的な背景も影響していると考えられます。

女性蔑視的な言葉であったり、性的搾取の構造の歴史とともにスラング的に使われる言葉として認識されてしまった。

言葉自体が悪いわけではないけれど、私ですらこの言葉を使うのはなんか憚られる気もする…。

そうすると別の言葉を使うのがいいのか?どんな言葉?

この企画では、さまざまな視点から「女性器の名称」を見ることで、どのような言葉であれば伝わりやすいのか、また現在どのような状況下に置かれているのかを可視化していきたいと考えています。

今回の企画に際して、ばあばるばでは、女性器の名称に関するアンケート調査を実施しています。多くの人たちと考え、語り合いたいと考えていますので、ぜひみなさんの言葉で教えてもらえたら嬉しいです。

お風呂で娘に「ここに名前はないの?」と聞かれたら、僕はなんて答えたらいいんだろう

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