昨今、経済的理由や社会環境、心理的・肉体的負担、健康上の理由(内閣府「理想の子ども数を持たない理由」より)などで理想の子ども数を産めない、持たない選択肢が増加し、少子化が叫ばれて久しい。
共働き家庭の増加や出産年齢が上がっていることも理由のひとつだが、「妊活しているけどできない」、「2人目が欲しいけど諦めた」という声もさまざま聞かれる。
2023年2月に厚生労働省が公表した「人口動態統計速報」から見えるように、近年は婚姻数や母親となる女性の人口が減少する「小母化」により、人口減少が進んでいる。
そんななか、株式会社ベビーカレンダーの独自調査によると、同社の会員で妊娠中・育児中の女性(*)の9割以上が「経済的な負担以外にも2人目の壁はある」と回答した。
「2人以降の壁」理由は経済的負担以外にも
現在妊娠中(第2子以降)または育児中のベビーカレンダー会員1162名に「現在のお子さまの数はもともと希望していた人数ですか?」と質問をしたところ、59.2%が「いいえ」と回答した。
アンケートの回答者の8割以上は子どもは2人以下であり、これらの6割近くが、希望の人数を出産していないという現状がある。
子どもの数が希望した人数ではないと回答した688人を対象に、「経済的な負担以外にも『2人目以降の壁』はあると思いますか?」と尋ねたところ、92.5%が「はい」と回答。
主な理由は、「仕事と家事の両立」(67.3%)「年齢や体力的な理由」(65.3%)「夫の会社の体制(育休を取れそうにない)」(35.7%)「2人目以降の保活問題」(30.5%)「セックスレス妊活」(25.0%)。
「セックスレス妊活」に悩む女性は25%
ベビーカレンダーによると、妊娠を希望をしていても何らかの理由で性交ができない状態を「セックスレス妊活」と呼び、これに悩む(出産経験のある)女性たちは25%。そのうちの8割が産後にセックスに対する心理的・身体的な変化を感じていたという。
また、「現在、夫のセックスの頻度はどれくらいですか?」という質問に対し、「産後1回もしていない」と回答した人は43%だった。
「不安と孤独感」、「解決方法がわからない」セックスレス妊活に悩む声
<アンケート回答コメントより>
・誰にも悩みを話せず孤独を感じてつらく、夫も向き合ってくれない。
・誰にも相談できず、夫に相談しても理解してもらえてない感じがあり、不安と孤独感が強かった。
・お互いにフルタイムで働いており周囲のサポートもない環境なので、実際にしようと思っても時間が割けない。
・話し合いだけでは解決できない心や体の問題があると思う。
・悩みを抱えていたとしても、相談しづらい内容。話せない→解決方法が分からない、の悪循環だと思う。
・妊活に協力してくれるよう夫を諭す人がいない。女性側の気持ちを代弁してくれる人がいると良い。
・話せる場所があれば少し気持ちがラクになると思うが、なかなか話せない。
・今さら夫に話すのもどうしたら良いか分からない。もはやタブー化している。
「セックスをせずに子ども授かりたい」が5割以上
「セックスをせず赤ちゃんを授かりたいと思うことはありますか?」という問いに対しては、5割が「思う(思ったことがある)」と回答した。
ベビーカレンダーでは、子どもは欲しいけれど、セックスはつらい、したくない、できない、と感じる要因には、夫婦間におけるコミュニケーション不足や、夫婦間においてもセックスに関して話題にしづらいという背景があると考察しているとのこと。
■調査概要
調査タイトル:『2人目(以降)の壁』に関するアンケート
調査方法:インターネットリサーチ
調査期間:2023年3月10日(金)~3月13日(月)
調査対象:株式会社ベビーカレンダーが企画・運営している「ファーストプレゼント」「おぎゃー写真館」「ベビーカレンダー全員プレゼント」のユーザー(1162人)
調査条件:子どもがいる女性(第2子以降妊娠中も含む)(*)