【お悩み】
17歳高校生です。初めて付き合った彼氏の束縛に悩んでいます。
「男子と話してはいけない」はもちろんですが、1週間の予定をいちいち確認されて、少しでも返事をしないと電話がかかってきたり、浮気を疑われたりします。部活で男子もいますが、話せなくて困ることもあります。
彼が私のことを好きでいてくれることは伝わってきますし、私も一緒にいると楽しいで
すが、どこまでが彼の愛情表現の範囲なのでしょうか?友達に話すと、別れたほうがいい
とも言われて迷っています。
こんにちは。露の団姫(つゆのまるこ)です。はじめてのお付き合いだと、彼氏からの
束縛はどこまでが普通か、分からないですよね。でも、答えは簡単です。恋人からの束縛
は、どこからどこまでという範囲の問題ではなく、束縛そのものが恋人として健全な関係ではありません。
束縛は「愛」ではない
世の中には、一方ではなく、互いに束縛し合うカップルもいます。一見、そのようなカップルが幸せに見えることもあるかもしれませんが、互いに束縛し合う関係は、共依存の状態であり、これも健全な関係とはいえません。
「デートDV」という言葉をご存知でしょうか。デートDVとは、恋人間で起こる暴力を表す言葉ですが、これは決して、殴る・蹴るなどの「身体的暴力」に限ったことではありません。
例えば、怒鳴る、無視する、脅す、馬鹿にする、などの「精神的暴力」もありますし、
相手の交友関係の連絡先を削除する、人間関係を制限する、などの行為は「社会的暴力」に当てはまります。
今、あなたが彼からされている束縛は、まさに「社会的暴力」であり、学生であるあなたにとっての社会=学校生活や友人関係に亀裂を生むものです。
束縛は、恋人を社会や周囲の人間関係から孤立させ、精神的に支配するものですから、
まずは、「束縛は愛ではない」ということを知ってください。
「諦める」は仏教では「あきらかにする」こと
そして、デートDVの恐ろしいところは、女性からさまざまな力を奪うという点です。人間は暴力にさらされ続けると、考える力、行動する力を奪われ、精神的にも肉体的にも逆らえなくなってしまいます。
そのように支配されてしまうと、結果的に、相手からの暴力を諦めて従ってしまう、という人も少なくありません。しかし、仏教では「諦める」とは「ものごとを断念する」という意味ではなく、「ものごとをあきらかにする」という意味を持ちます。
だからこそ、悩んでいる今、友人が助言してくれる今が、束縛という支配の正体を明ら
かにして、あなたが束縛から逃げるチャンスです。
失敗しないことよりも大切なのは、立ち止まって考える勇気
今回は、かなり厳しいことを申し上げましたが、誰でも、最初から人を見極めることはできません。だからこそ、「これってちょっとおかしいな?」と思ったときに、一度、立ち止まって考える勇気、また、それを行動に移す勇気が大切です。
恋愛はもちろん、人間は、さまざまなことで失敗します。でも、失敗を恐れることはありませんから、これからもさまざまな出会いにチャレンジしてください。
そしてなにより、あなたにお伝えしたいことは、友人を大切にしてほしいということです。友人であっても、恋人間のことにアドバイスをするのはなかなか気を遣うことです。
それでもあなたの友人は、あなたのために、言いにくいことでも言ってくれるとても有難い存在です。
束縛彼氏よりも、まずはそのような友人を大切にすることが、あなたの人生の大きな支えになるでしょう。
あなたは誰にも縛られることなく、勉強も恋愛も思い切り楽しんで、あなたの未来を歩んでくださいね。