「ランドリーボックス」読者のみなさま、初めまして。HSP漫画家のおがたちえと申します。「ん、HSP漫画家ってなに?」って思われた人もいるかもしれません。でも最近「とても繊細な人」という言葉は聞いたことありませんか?

「HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)」は、アメリカの心理学者エレイン・アーロン博士が提唱した概念で、日本では「とても敏感・繊細な人」と訳されています。良くも悪くも周囲の環境に影響されやすい「感受性の高い」気質の人のことであり、病気ではありません。(*注)HSPは、国籍や性別を問わず全体の約20%ほどいるそうです。

HSPには、「深く考えて処理する」「神経が高ぶりやすい」「共感・感情反応が強い」「ささいなことに気がつく」という4つの特徴があります。

画像=本人提供

しかし、現れる特徴は人それぞれですので一概に「これがHSPである」と断言はできません。

私は、仕事や人間関係で悩んでいたときにネットでHSPのことを知りました。それからHSPをわかりやすく伝えたいと思い「HSPあるある漫画」を描いているのですが「もっと昔に自分がHSPだと知っていたら生きやすくなったのにな」と思っています。特に「出産&育児」の時期に知っていれば、「産後うつ」にならなかったかも?と…。

漫画=おがたちえ

HSPが産後うつになりやすいという証拠はありません。しかし、大きな音などの刺激に敏感で疲れやすく「ひとりの時間が好き」なHSPの私にとって育児は想像以上にハードでした。

ほかのお母さんのようにパワフルになれない自分をどうぞ責めないでくださいね。HSPには子育てにいい面もたくさんあります。

もしも、かつての自分と同じように苦しんでいるお母さんに伝えられることがあれば…と思い、こちらに漫画を連載させていただくことになりました。どうぞよろしくお願いいたします。

*漫画は個人的な経験をもとに制作しています。同じHSPでも感じ方には個人差があることをご了承ください。また、日常生活に支障が出るほどつらい場合は心療内科やカウンセリングの受診をおすすめします。

*注:どんな人であっても、その人の身体に“体質”があるように、心にも“気質”があります。HSPは、うつなどの心の病ではなく、気質です。もし「自分もそうかも」と思う人がいれば、HSPという“心の気質”を知ることで、環境への適応力が上がり、より生きやすく、より自分らしく過ごせるようになるのではと思います。(精神科医:鹿目将至)

著者プロフィール

おがたちえ

台湾とクルーズ船を愛するHSP漫画家。刺激追求型HSPゆえに、怯えつつも汚部屋掃除や事故物件などのルポ漫画も手掛ける。『フォアミセス』(秋田書店)にて『HSPの歩き方~ハッピー・センシティブ・パーソン!~』を連載中。著書に『繊細すぎて生きづらい~私はHSP漫画家~』(ぶんか社)、『なつかしい日本をさがし台湾』(ぶんか社)、『汚部屋掃除人が語る命の危ない部屋』(竹書房)などがある。

監修者プロフィール

鹿目将至

精神科医。1989年、福島県郡山市生まれ。日本医科大学卒業。現在、愛知県内の病院に勤務。『1日誰とも話さなくても大丈夫 精神科医がやっている猫みたいに楽に生きる5つのステップ 』や『「もうもたない…」折れそうでも大丈夫』を出版。「気軽に生きる」をモットーに活動中。

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