こんにちは。アクロストンです。
私たちアクロストンは、妻と夫の2人から成るユニットで、工作を取り入れて性教育を楽しく学ぶワークショップや学校での授業を実施しています。平日は2人とも医師として働いており、小学生2人の親でもあります。
以前にランドリーボックスさんに掲載してもらった「男の子のための生理教室」も私たちの活動のひとつ。
さて、このたび本を出すことになりました。その名も『3~9歳ではじめるアクロストン式 「赤ちゃんってどうやってできるの?」いま、子どもに伝えたい性のQ&A』!
タイトルが長すぎて、私たちもうろ覚えです(笑)。
ランドリーボックスさんに「サイトで本の紹介をしていいよ!」といわれました(ありがたや〜)。せっかくの機会なのでよく聞かれる質問を軸に、性教育ってなんなのか、なんで性教育が大切なのかをみなさんに知ってもらえたらと思います。
私たちの本を読む手間が省けるかも(!?)。
1. 性教育って?
性教育というと小中学校の授業のイメージが強いせいか「生理(月経)と射精の話」とか、「男女別でコソコソやるヤツ」と思われがちですが、実は全然違います。
家族・友人・恋人との関係性、性暴力、性的同意、コミュニケーションの取り方、メディアリテラシーなんてものまで含まれてます。
ユネスコから「包括的な性教育ガイドライン」というものが出ており、そこに細かく記載されてます。
日常生活で使える内容が満載、それが性教育です。
2. 性教育ってなんか難しそう
いきなり「ガイドラインが~」とかいわれれて、ウっと来たかもしれません。すみません。でも性教育ってそんなに難しい話ではないんです。
「からだをきれいに洗おう」というのも性教育のひとつだし、「自分の気持ちも、友だちの気持ちも大切にしよう」というのも性教育です。
それにちょっとハードルの高い生理やセックスの話も、からだの仕組みの話、自然科学の一部です。特に小さい子どもにとっては「桜の花びらは5枚だね」とか、「ツバメは春にヒナがかえるね」などの自然現象と大きな差はありません。
3 . 性教育は学校でやる内容で十分では?
実は、日本の性教育は非常に内容が浅く、不足しています。まず小学校では4年生の時に思春期のからだの発達の項目でほんの少し「生理」と「射精」について触れるだけ。
そして中学校では避妊について触れてますが、コンドームや低用量ピルといった避妊方法の具体的な使い方は教えません。
セックスについては、小中学校を通じて授業で教えることもないのです。
性感染症についての授業もありますが、セックスのことを知らない子どもが性感染症のことをいきなり先生からいわれても、混乱してしまうかもしれません。
先ほど紹介したユネスコのガイドラインでは、性教育は5歳からスタートし、幅広い内容を子どもの発達に沿って学んでいくことが推奨されてます。日本の現状と大違いですね。
けれども現在はスマートフォンからアダルトコンテンツに簡単にアクセスできます。年齢認証があっても「あなたは18歳以上ですか?」の質問に「はい」と答えれば良いだけ。
その先には無料で観られるAVなどの動画がたくさん。歪んだ価値観を与えかねないアダルトコンテンツが簡単に見れてしまいます。
普通のサイトにアクセスしていてもエロマンガのバナー広告が出てくることもありますよね。中には暴力的なものも少なくないので、本当に驚いてしまいます……。
“アダルトコンテンツ天国”ともいえる今の日本で、性教育の開始が遅く、内容も不十分というのは、問題があると思いませんか。
4. 子どもが性教育を受けると悪影響があるのでは?
「早く性教育を受けされると、子どもが性的に早熟になるのでは!」と心配する方がいます。でも安心して下さい。性教育の先進国オランダでは真逆の研究結果が出ています。
オランダではなんと0歳から性教育がスタートしています。小さな頃からからだのこと、健康のこと、愛情、友だちや家族のことについて触れていきます。
すると、オランダは周囲の国と比べて性交渉の開始年齢が遅くなり、また若者の望まない妊娠も少ないそうです。
「性のことは自然に知るのだから放っておけばいい」なんてことをいう人もいますが、性教育を早期からしっかりやることは子どもたちにいい影響をもたらすことが分かっています。
5. 家庭での性教育、どうしたらいいの?
一方で、学校での性教育が不十分と認識している方が増えてきたことにより、家庭で性教育を実践しようという動きも増えてきています。
同時に「性教育をしたいと思ってるのに、なにをしたらいいのか分からない」と困る方も多いです。
私たちもそうでしたが、大人世代が性教育を十分に受けてきていないのだから、わからなくて当然だと思います。
家庭での性教育のやり方はいろいろあるかもしれませんが、大切なのは大人と子どもが対話をすること、そして一緒に学んでいくことだと私たちは考えています。
そして、大人も性教育をしっかりと受けた人は少ないです。だから子どもと一緒に学んで行くのがいいのではないでしょうか。
え? なにを使って学べばいいのかって?それは……
主婦の友社から4月1日に発売された『3~9歳ではじめるアクロストン式 「赤ちゃんってどうやってできるの?」いま、子どもに伝えたい性のQ&A』を読むといいんじゃないでしょうか!!!(結局PRになってしまった)。
ここには家庭で行う性教育のヒントがたくさん詰まっています。
たとえば「赤ちゃんってどうやってできるの?」という定番ながらも、大人をたじろかせる質問。
いろいろな答え方があると思いますが、私たちの本ではこんなふうに書いています。
「女の人のからだの中にある赤ちゃんのもとと、男の人のからだの中にある赤ちゃんのもとがくっつくと赤ちゃんになるんだよ」
こどもの理解度にあわせてアレンジすることもできます。
もう少し詳しく伝えるのならば、
「女の人のからだの中にある赤ちゃんのもとは卵子といっておなかの下のほうに入っているんだよ。男の人のからだの中にある赤ちゃんのもとは精子といって、おちんちんの先からでてくるよ」
さらに詳しく言うと、
「卵子と精子はどうやって出会うと思う? 正解は、女の人のおまたの穴(膣)におちんちんを入れて、精子を出すんだよ。そこから精子は卵子のところまで女の人のおなか(子宮)の中を泳いでいくんだよ」
この通りに答える必要もありませんし、もし突然聞かれて言葉に詰まったときには「どう話せばわかりやすいか考えておくから○月○日(具体的な日付)まで待っててね」と、時間をもらうのがいいと思います。その間に考えて、期日までに答えてあげましょう。
この本には図やイラストも載っているのでそれを子どもに見せながら説明できます。
大人でも理解するのが難しい、生理の仕組みについてもかわいいイラストとともに解説が載っています。
書籍のタイトルに「3から9歳ではじめる」と入ってますが、これは目安として付けたもの。10歳以上の子どもも知っておいてほしい内容が載っているし、保護者だけでなく性教育に関わっている方、興味のある方、知識をアップデートしたい方も楽しめる内容になっています。
またこの本は「リビングに置いておきたくなる」、「カフェで開きたくなる」そんな性教育の本を目指しました。編集者やアートディレクター、ブックデザイナーといったプロフェショナルな人たちと、おしゃれで親しみやすい本を作ることができました。
私たちのnoteでは、この本の一部を公開しています。立ち読み代わりにそちらもご参照ください。
書店では4月1日より発売開始。Amazonと楽天では予約販売しています。
ぜひ、手にとって読んでいただけると嬉しいです。
4月10日は「教科書の日」 アクロストンの性教育本をプレゼント!
『3~9歳ではじめるアクロストン式 「赤ちゃんってどうやってできるの?」いま、子どもに伝えたい性のQ&A』の発売を記念して、抽選で3名の方に本をプレゼントします。この記事を書いてくれたアクロストンさんのご好意で実現しました。この機会にぜひ、ご応募ください。
<応募方法>
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