「ダイバーシティという言葉はよく聞くけど、はっきり意味がわからない」「ダイバーシティってなんだか大切なことらしい」そんな人は多いかもしれません。今回の記事では、ダイバーシティの意味から、海外と日本のダイバーシティの違いなどを紹介します。
ダイバーシティとは
ダイバーシティとは、日本語に直訳すると「多様性」という意味。社会や企業において、お互いの違いを受け入れていこうという考え方です。
ダイバーシティという言葉は、人々がお互いの違いを排除するのではなく受け入れようでという意味合いで使われます。
- 性別
- 年齢
- 人種
- 学歴
- 宗教
- 性的傾向
- 考え方
- 職歴
- スキル
- 価値観
表層的ダイバーシティと深層的ダイバーシティ
ダイバーシティは、以下のように2つに分類されます。
1. 表層的ダイバーシティ
表層的ダイバーシティとは、自分の意思で変えられない、もしくは変えるのが難しい属性のことを指します。性別・年齢・人種・障がいの有無などのことで、表面的にわかるものが多いです。
日本の企業で行われているダイバーシティは、女性管理職の比率を高めたり、障がい者を積極的に採用したりするなど、表層的ダイバーシティを意識したものが多いです。
2. 深層的ダイバーシティ
深層的ダイバーシティとは、表面的にわからない違いやアイデンティティのことを指します。具体的には、性的傾向・考え方・価値観・職歴・スキルなど、よく知らないとわからないことが多いです。
今後は、深層的ダイバーシティを理解し、積極的に受け入れていくことが大切だといわれています。表面的な違いだけでなく、その人の心理やバックグランドを理解しながら受け入れていくことが、本当の意味でのダイバーシティだといえるでしょう。
海外と日本のダイバーシティの違い
海外、とくに欧米はさまざまなバックグラウンドをもつ人々が集まっています。学校・会社・社会にさまざまな人がいることに慣れているため、ダイバーシティへの理解は高い傾向にあります。
一方、日本は島国ということもあり、移民が少ない環境が長く続きました。仲間だと思えば一致団結する能力が高く協調できますが、違いには慣れていない面があります。
日本でダイバーシティが広がっていくには
ダイバーシティは多様性を受け入れるだけでなく、受け入れた後に、「分離」もしくは「統合」するという考え方が進んできています。これは1980年半ばにアメリカで発展してきた考え方です。
ダイバーシティの分離とは、マイノリティとマジョリティを分離して、それぞれにしかできない仕事や役割を果たすこと。
統合とは、マイノリティを社会や企業全体で活かし、よりバラエティに富んだニーズに対応していくこと。
日本では多様性を受け入れる重要性は浸透しつつありますが、今後、分離や統合まで発展していくと、よりダイバーシティに近づくことができます。
ダイバーシティとは、お互いの多くの違いを受け入れ共存していくことです。世の中には異なるバックグランドや性質をもつ人が存在し、それぞれの考え方をもっています。その違いを受け入れて認める気持ちをもつことが、ダイバーシティにつながります。