コンドームにサイズ違いの製品があることを知っている人は案外少ないかもしれません。
男性器は大きさ、太さ、長さなどに個人差がかなりあります。
ご自身、またはパートナーが正しいサイズを使っているかどうか確認してみることをおすすめします。
もしサイズが合っていなかったら?
もしコンドームのサイズが合っていないと、行為中の不快感や破損などのトラブルになりかねません。具体的には次のような状態になることがあります。
・きつくて、気持ちよさを感じにくい
・違和感があるため行為に集中できない
・コンドームが外れたり、やぶれたりする危険がある
コンドームは避妊のためだけではなく、HIVをはじめ「感染症を予防する」ためのものです。
ですが女性側のお悩みとして「パートナーがコンドームを着けてくれない」という話もたびたび聞かれます。サイズが合わずに不快感を感じている場合、正しいサイズを使うことで改善するかもしれません。
各ブランドごとのサイズ
国内の主要コンドームブランドでは少なくとも2サイズ展開しているメーカーが多いです。
それぞれのブランドごとにサイズを調べてみました。
S〜XLまでメーカーによってサイズ展開をしていますが、同じM、Lでも長さや直径などサイズはバラバラです。
また、店舗での販売は通常サイズ(M)のみであるケースも多いですが、Amazon、楽天などのオンラインで購入が可能です。
伸縮性は素材によって異なる
コンドームの素材は主に天然ゴム(ラテックス)製とポリウレタン製に分かれます。
MとLのサイズ展開がある「SKYN」というコンドームを販売している不二ラテックス社によると、「コンドームは伸縮性が高い素材が使われており、ある程度のサイズ適応範囲があるため、多様なサイズ展開がされているわけではない」といいます。
「一般的に天然ゴムラテックス製のコンドームが最もスタンダードな使用感や装着感で種類も豊富で選択肢が多いです。ポリウレタン製のコンドームは若干伸縮性が劣るため、人によってはキツさを感じやすい。また薄いコンドームが多く装着しづらいという声も多く聞きます」(不二ラテックス社)
「SKYNに使われるイソプレンラバーはやわらかく伸縮性が高い素材です。装着しやすく適度なフィット感がありますが、逆に“大きく感じる”という声もあります。それぞれに特徴がありますので、サイズで選ぶ場合は一度Mサイズのコンドームを装着し、圧迫感やキツさを感じるのであればLサイズと表記されている製品や他の素材を試してみることをおすすめします」(不二ラテックス社)
「ZONE」、「グラマラスバタフライ」などのブランドを製造しているジェクス株式会社によると「コンドームの直径表示よりも、まずは素材の確認を」とのこと。
「天然ラテックス製はよく伸びるので丸まった状態でも引っ張れば伸びますが、薄さ0.01~0.02のコンドームはポリウレタン製で、丸まった状態では固くて伸びません。男性器が大きい方は装着しにくく、締め付け感もあります。窮屈と感じたらまずは素材を確認して、それから大きめのサイズを選ぶことをおすすめします」(ジェクス株式会社)
水を入れて素材による伸縮性をチェック
ポリウレタン素材のコンドーム
とにかく「薄さ」が特徴的なコンドーム。水を入れてみたところ、あまり伸びず、破れそうに感じる少し手前で水を止めた。伸びが良くないので口を結ぶのにもやや苦労した。表面に張りがある。
ポリイソプレン素材のコンドーム
かなり伸縮性があり、厚みもあるため水はいくらでも入りそうだったが重力でどんどん底に水が溜まって伸びていくので途中で水を止めた。まだまだ入りそう。表面はとても柔らかくプルンプルンとした質感。
天然ゴムラテックス素材のコンドーム
ポリイソプレン素材と同じくらいの伸縮性があり、柔らかい。まだ余裕があり、こちらもいくらでも入りそうだったが、重力で下に水が溜まって伸びるので途中で止めた。
薄さをウリにしているコンドームは素肌に近い感覚が得られそうで快適そうな印象がありますが、伸縮性が高くなく柔らかさも天然ゴムラテックスとポリイソプレンに劣るため、人によっては締め付け感が気になるかもしれません。
男性器のサイズが大きい人の場合、大きいサイズのものを選ぶか、天然ゴムラテックスまたはポリイソプレンの素材のコンドームを選んだほうがフィットしそうです。
いろんな種類を試してピッタリのコンドームを見つけよう
素材や厚みによってもフィット感が異なるコンドーム。違和感があればサイズや素材が合っていないかもしれません。きついと感じたら大きいサイズを、逆にゆるく感じたり、使用中に外れたりする場合は、小さいサイズものを選びましょう。
サイズが大きく「ゆるい」状態は寄れてしまい、破損につながる場合もあるのだとか。だからこそコンドームのフィット感は重要です。
選択肢が多いコンドームですが、素材とサイズ感で自分(またはパートナー)にあったコンドームが見つかりますように。
自分に合ったコンドームを見つける「推しコン方程式」を紹介しているコンドームソムリエ・Aiさんの記事も参考にしてみてください。