最近、SNSで「処女卒サポート」という言葉を目にしました。「処女卒サポート」をしているというアカウントによると、処女卒サポートとは「処女であることに悩んでいる女性に対し、処女を卒業させるサポートをする」という内容が書かれていました。
この言葉を聞いたとき、私は「処女であることが恥ずかしい」「早く処女を手放したい」という女性側の悩みがあるように感じ、とてもつらい気持ちになりました。
なぜなら、私も同じ思いをずっと抱えてきたからです。
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48歳まで「処女」だった私が、男性経験がないことで悩む人に伝えたいこと
48歳まで処女であることで抱えていた悩み
48歳まで処女だった私は、性体験をするまで、処女であることをコンプレックスに感じ、以下のような悩みを長い間持っていました。
- 40歳を超えても処女であることで、周囲から引かれたりしないか
- 40歳以上まで処女で男性に求められないのは、自分に何か問題があるのではないか?周囲もそう思っているのではないか
- 「今までお付き合いしたことがない」ことをカミングアウトすると、馬鹿にされるのではないか
- 処女であることが恥ずかしいから周囲に知られずに、処女を手放したい
読んでいただいて気付いたと思いますが、私が当時抱えていた悩みや不安は、全てが周囲の目に関することばかりなのです。
つまり、一番の不安や恐怖は、「自分が処女であることを、周りに知られたらどう思われるのか?」ということだったのです。
この不安は時間が経てば経つほど大きくなり、周りに「これまでお付き合いをしたことがないこと」「処女であること」をカミングアウトできなくなっていきました。そして、誰にも言えないまま大きくなった不安を自分の中で抱え込み、恋愛に踏み込めず、自信をなくしていったのです。
しかし、実際に処女を手放して感じたのは、「処女であることは、思ったよりも重要ではないかもしれない」ということでした。もしかしたら、本当は周囲の人たちも、そんなに気にしていないのかもしれない、と思うようになりました。
でも実際は中年の処女に対して周囲の人たちはどのように見ているのだろうか?
そんな疑問も同時に湧いてきました。そこで、SNSでアンケートをとってみることにしたのです。
アンケートの結果を見て感じた「安心感」
アンケートは、私のX(旧Twitter)のアンケート機能を利用して24時間の期間限定で募集・集計をしました。
質問は「高齢の処女について、あなたはどう思いますか?」という内容で、男女別に「ポジティブな感情(別に気にしない、いいと思うなど)」か「ネガティブな感情(気持ち悪い、ダサい、カッコ悪い、恥ずかしいなど)」かを選択してもらいました。
アンケートの結果を見ていただくとわかる通り、男女ともに「ポジティブな感情」の方が圧倒的に多かったのです。
これまで、私自身は中年処女についてネガティブに取り上げられているテレビや雑誌、漫画などを目にすることが多かったので、この結果が出たことに私は驚きました。
サンプル数は157票と多くはないものの、「中年で処女であってもポジティブに受け入れる人が多い」という結果に、私はとても大きな安心感を得ました。
前回の記事で紹介した40代処女の人へのインタビューで、Mさんは年下の同僚男性に「好きな人だったら処女であっても気にしない」と言われたと話してくれました。
そのような男性は珍しいのでは?という思いも私はあったのですが、今回のアンケートの結果を見て、Mさんの同僚男性のように実際は女性が処女であることを、周囲はそんなに気にしていないのかもしれないという思いに至りました。
そういう意味でも、このアンケートの結果は、現在も処女である中年女性には、不安を少しでも和らげるものになったのではないでしょうか。
自分らしくあることに自信を持っていきたい
冒頭でお話した「処女卒サポート」は、「処女であることは恥ずかしい」という偏見のもと、当事者の悩みを利用して女性の性を搾取し、自分の性欲を満たそうとする男性がいるということです。
これは本当に残念なことですし、性犯罪にもなりかねない行為です。そのような提案をする男性は、とても卑劣で恥ずべきことだと私は感じます。
「性体験をするしない」そして、そのタイミングは個人の自由であり、ひとそれぞれでいいのです。どの年齢で処女でも全然構わないのです。性体験は、人生の中での必須科目ではないからです。
一番大事なことは、心身ともに、自分自身を大切にするということ。処女であっても自分は自分で何も変わりはないのだということを、忘れないでほしいなと思います。
自分が自分らしくあることはどういうことなのか?
それを大切にして、自分を粗末に扱わず、自信を持って生きていきたいですね。
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ランドリーボックスでは、「処女」という言葉の違和感や考え方について掘り下げています。
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