2015年に渋谷区と世田谷区で施行された「パートナーシップ宣誓制度」は、現在では130以上の自治体で施行され、性別にかかわらずパートナーシップを証明できる世の中へと、少しずつ動きを見せています。

同性のパートナーがいるミホさん(仮名・40代)も昨年パートナーシップ宣誓を出したうちの一組。ふたりでウェディングドレスを着て記念写真も撮影されたそうです。

今では一緒に暮らし、セルフプレジャーアイテムを10種類以上持っていてふたりで性を楽しんでいるとのことですが、男性と女性のセックスとは違い、女性ふたりで一緒に気持ちよくなることが難しそうに感じます。

しかし「女性ふたりでも、あまり苦労はしなかった」と20年の付き合いを振り返って語る。パートナーと一緒に、ふたりの女性の性にどのように向き合っているのでしょうか。


ミホさんにくわしく話を聞きました。

同性とのお付き合いは、お互いに初めて

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ーーミホさんは今まで女性とお付き合いすることが多かったのでしょうか。

いえ、私もパートナーもお互いに昔から彼氏もいたし、「仲のいい友人」という関係性が10年以上続いていたんです。

私は30代のときに当時付き合っていた彼と結婚しようかと悩んでいたこともあります。

その悩みの理由のひとつに今のパートナーとの関係性があったんです。

当時の彼と今のパートナーとどっちが大事?と考えたときに、今のパートナーのほうが「ずっと一緒にいたい」「パートナー」という気持ちが強いと感じて、彼とはお別れをして、お互いに正式にパートナーとなりました。

同性でお付き合いするのは、お互い初めてです。

ーー友人期間が長かったのですね。そもそも、おふたりはどちらで出会ったのですか?

学生時代に出会い、趣味の話も合うので電話をしたり、会ったりと普通に友人同士の出会いです。

お互いの共通の趣味として、セクシャルな話をするのが好きで、セクシャルな話や本・漫画を楽しんでいました。

そんな話を日常的にしていたので、漫画を読んで盛り上がったときに「ふたりで部屋にいるし、触ってみたいね」という流れに自然となりました。

それが、今のパートナーと初めてセクシャルな行為をしたときのことです。

だから、「付き合う」などという関係性以前に、自然とふたりでセクシャルな行為はあったんですよね。

男の人の前では「彼女」を演じてしまっていた

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ーー自然な流れだったのですね。初めてのセックスのときも、緊張感はなかったのですか?

今のパートナーと初めてセックスしたときは本当に抵抗がなかったんです。女同士だし、自然とふたりで一緒にいることが当たり前。距離感が近くても、何も意識することもなく自然体でいられました。

逆に、私は男の子の部屋に行ったり、セックスをしたりするほうが緊張感がありました。

ーーそれはどうしてでしょうか。

女子校出身だったこともあるのか、「男の人」や「彼氏」となるとつい身構えちゃっていました。男の人を目の前にすると、自分が何者になったらいいのかわからなくて…。

自分でも「彼女」を演じている感覚で、緊張感もあって自分らしくないなって思っていたんです。

それが女の子が相手だと、いつも自然体でリラックスできる。いちばん自分らしくいられると、自分の中で感じていました。

セルフプレジャーを「手伝う」ことで、一緒にできなくても相手を感じられる

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ーー自然な自分でいられる相手って素敵ですよね。ただ、女性同士となると、身体的にセックスでお互いに気持ちよくなることが難しそうだと想像するのですが、苦労はありますか?

それがあまりないんですよね。お互いにもともと頻繁にセルフプレジャーもしていたから、一緒にしたいときは一緒にセックスするし、タイミングが合わないときはひとりでセルフプレジャーをしたりと、そのときどきで過ごしています。

もちろん、「寂しいから今日は一緒にしたい」と思うときは誘うこともあります。

布団を並べて寝ているので、「ひとりでするけどいい?」とは聞きます。すると「どうぞ」って背中を向けられることもあるし、「手伝うよ」っていうときもあります。

ーー「手伝う」!素敵な関係ですね。どんなふうに手伝ってくれるのですか?

陰部を手や口で触ってもらったりとか、肌をなでてもらったり。あとは囁いてもらうときもあります。寄り添ってもらうだけでも、一緒にいられる感じがあって心地いいんです。

その流れで「じゃあ一緒にしようか」と、アイテムを使って挿入までしてもらったこともありますね。

ーー囁いてもらうのもいいですね。愛を感じます。

そうですよね。身体的にはセルフプレジャーと変わらなくても、囁くことによって私も放って置かれていない安心感を感じることができています。

あとは、眠いとか疲れているとか、生理中とか一方の体調が優れないときでも、参加可能なところもメリットです。

もちろん、私が「手伝う」ときもありますよ。

ふたりが満足して終わるためにできた「おかわり」システム

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ーー信頼関係を感じますが、今まで不満が溜まることはなかったのですか?

ありましたね。私たちは、いわゆるタチネコ(注)の役割が決まっておらず、お互いの欲求がその日にそれぞれあるので、当日の流れでなんとなく決まります。

「相手をかわいがってあげたい」というときもあれば、「自分が気持ちよくなりたい」というときが両方あるという感じですね。

ただ、その気持ち・欲求をうまく伝えられていないと、気がつくと片方だけがしてあげていて、そういえばこちらは最近全然されていないな…ということが発生して不満に繋がっていきました。

そのときには、ちゃんと伝えるようにしています。

やはり人間同士は別々の個人なので、なんでも言葉にするようにしています。感謝も嫌なことも、言葉にすることを忘れるとうまくいきません。

そうすることで、うまく自分の欲求を相手と満たすことができていると感じます。

そうして話し合ううちに、最近は1回のセックスが物足りないと「おかわり」システムができあがりました。

(注)タチ(攻め)…性行為の際にリードする側、挿入する側/ネコ(受け)…性行為の際に受け入れる側、挿入される側

ーー「おかわり」とはどういうシステムなんでしょうか?

つまり、セックスが終わった後に、セルフプレジャーをすることです。相手のセルフプレジャーを「手伝う」こともあります。

これによって、ふたりでセックスする精神的な満足感とオーガズムによる身体的な満足感を両方とも得ることができるんです。

足りないと感じたら「おかわりしたい」と伝えて、満足できるような形で終われるようにします。

ふたりがお互いに行為に満足して終われること。これがポイントです。

20年変わらないことはお互いに「気持ちいい満足感」を得られるようにすること

写真=本人提供

ーーすごく満足度が高そうな時間ですね。セックスやセルフプレジャーのときはプレジャーアイテムを使っていますか?

お互いセクシャルな話題が好きなので、インターネットで買えるようになった10年ほど前から徐々に買い始めて今では10種類以上になりました。

もちろんひとりで使ったり、ふたりで使ったりとどちらの場合もあります。

そのため、irohaRINは2つあります。

最初はお互いにセルフプレジャーだったのですが、30歳前後くらいからタチネコがあるプレイの楽しみ方をはじめ、最近はまたお互いひとりですることが多くなりました。

年齢やそのときの関係性によって、お互い「気持ちいい」方法や感じ方が徐々に変わってきたのだと思います。

でも、変わらないことは自分と相手の「気持ちいい満足感」を得られるようにすること。

これまでを振り返ると、セックスにおいてお互いがそのときにやりたいことをやってきました。

きっとその方法が私たちの関係性に合っていて、今のパートナーシップに繋がっているのだと思います。

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