【お悩み】
現在34歳です。そろそろ結婚したいと思って婚活を頑張っていますが、多くの男性に会う中でいいなと思う人がわかりません。まだ出会えていないだけなのかもしれないとも思いますが、雲をつかむようで会うことすら疲れてきています。子どもも欲しいので、婚活は続けたほうがいいと思うのですが、いいパートナーを見つけるためのアドバイスはありますか?
こんにちは。露の団姫(つゆのまるこ)です。婚活は、いつ運命の出会いがあるのかハッキリとしないため、疲れてしまうのも無理はありません。今回も一緒に考えていきましょう。
婚活がうまくいく人、いかない人の違い
まずは、「婚活がうまくいく人」と「うまくいかない人」の大きな違いを確認しておきましょう。それは、相手に求める「条件」です。といっても、その「内容」ではなく「数」がポイントです。
そもそも、婚活市場の多くは条件の合う人同士が出会っていく仕組みになっていますが、いつまでたっても婚活がうまくいかない人は、ひとつめの条件をクリアした相手と会ったあと、その相手がふたつめの条件をクリアしているか、みっつめの条件をクリアしているか…と、どこまでも「条件のクリア」を追求しがちです。そして反対に、婚活がうまくいく人は、シンプルに条件を絞っているのです。
仏教の教え「放てば手にみてり」
そこで今回ご紹介するのが『放てば手にみてり』という禅の教えです。これは「思いを手放し執着を捨て心を空にすれば、ゆたかな境地が手に入る」ということです。
一度、手いっぱいに握りしめている「条件」を手放してしまえば、自分にとって本当に大切なものが見えてきます。相手に対する条件をゼロにする必要はありませんが、細かなものをとりはらっていけば、一番大切なものに気づくことができるのです。
例えば私の友人に、親の借金で苦労した人がいました。そこで彼女は「借金をしない人」、ただそれだけを条件に婚活をしましたが、その後、素敵な人と巡り合うことができました。また、元カレの暴力に悩まされた経験を持つ知人は、「暴力・暴言がない人」を目標に婚活をしましたが、結果、良きパートナーに恵まれ、幸せに暮らしています。
条件やその背景は人それぞれですが、どれも、彼女たちが、自分が幸せになるために最も譲ってはいけない、耐えてはいけないことに向き合った末の出会いです。つまり、相手への条件をひとつに絞ることは、自分の人生に向き合うということなのです。
条件にこだわらない結婚は「化学反応」による「新しい自分との出会い」を生む
ところで、相手の条件にこだわる人は、自分の人生にも条件をつけがちです。これは、自身の可能性を狭めている、ということにもなります。
というのも、私自身も結婚前は未来の結婚相手にアレコレと求めていたタイプです。その条件に順番をつけるとしたら、一番目は、「男女平等の人権意識がある人」、二番目は仏教徒として「同じ宗教を信じる人」でした。なぜなら「同じ信仰を持っている人でなければ価値観が合わない」と決めつけていたからです。
ところが、私が結婚したいと思った相手は、「男女平等」の人でしたが、仏教徒どころか、キリスト教徒でした。最初は悩みましたが、それでも、「信仰心がある」という共通点を見いだせたので思い切って結婚してみたところ、結果、私自身の視野がとても広がったのです。
夫との対話の中で、キリスト教の素晴らしさ、奥深さを知り、また、仏教徒として、自分の信仰もより深めることができました。凝り固まった自分の考えにこのような変化が起こるとは、結婚前は想像していませんでした。
これは、キリスト教徒の夫と結婚したからこそ起こった化学反応です。私は夫のおかげで自身の考え方をアップデートすることができ、多様性を知りました。「条件」から自分を解放すれば、素敵な化学反応が期待できます。
大切なあなたの大切な人生のパートナーですから、結婚相手は決して「誰でも良い」わけではありません。だからといって条件をつけすぎず、まずは条件を一つに決めて、取り組んでみましょう。
一つのテーマが決まっていれば、新たな自分を発見できる相手と具体的な未来が描かれるはずですよ。