厚生労働省が、40代から50代に現れるほてりや発汗、気分の落ち込みといった「更年期症状」について初めての調査を実施した。

今回の調査は、今年3月にインターネットで、全国の20歳から64歳の女性2,975人と男性2,025人の計5000人を対象にして行われたもの。医療機関による診断ではなく、回答者本人が「更年期症状」に当てはまるかどうかの観点で回答されたものである。

医療機関で更年期障害の診断を受けた人は、男女ともに1割に満たない

調査では、「医療機関による受診で更年期障害と診断されたことがある」と回答した割合は、女性では40代で3.6%、50代では9.1%で、男性では40代で1.5%、50代で1.7%だった。

画像=厚生労働省「更年期症状・障害に関する意識調査(結果概要)」より

医療機関を受診していない人の割合は、男女ともに約8割

さらに、更年期症状が1つでもあると回答した男女3,717人を対象に医療機関の受診について調べたところ、「受診していない」と回答した割合は、女性では、40代で81.7%、50代は78.9%で、男性では40代で86.6%、50代は86.5%と、男女ともにおよそ8割にのぼった。

画像=厚生労働省「更年期症状・障害に関する意識調査(結果概要)」より

更年期症状による日常生活への影響

また、更年期症状がある人のうち、家事や買い物などの外出、育児、介護、社会活動などにどの程度影響が出ているかを尋ねたところ、影響が「とてもある」「かなりある」人の割合は約1割で、「少しある」人を合わせると約3割だった。

画像=厚生労働省「更年期症状・障害に関する意識調査(結果概要)」より

更年期に入る前に知りたかった情報(男女別)

画像=厚生労働省「更年期症状・障害に関する意識調査(結果概要)」より

さらに、調査では、更年期を迎える前に知りたかった情報についても尋ねられた。

特に多かった回答は、「主な更年期症状の内容や程度」「主な更年期症状に対する対処法」ですべての年代で多かったという。そして、更年期に関するいずれかの情報を求めている人の割合は、男女両方とも40代・50代で高い傾向だった。

調査の目的

厚生労働省によると、今回の調査の目的は、更年期における健康課題や疾患の予防、健康づくりへの支援のあり方を検討するためだという。さらに、更年期症状の実態やリテラシー、受診状況、日常生活への影響、支援やニーズ等も明らかにすることも目的としているという。

厚生労働省は、今後は、今回の調査結果を踏まえつつ、厚生労働科学研究においてより詳細な調査を実施すると述べている

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