フェムケアブランド「iroha」から、女性が自分らしく性と生を楽しめるよう、性機能や女性特有の疾患・悩みにまつわる製品やサービスを提供する「iroha Healthcare(イロハヘルスケア)」が誕生しました。

新ブランドの発表にあわせて「iroha」のアンバサダーを務める水原希子さん、芸人の友近さん、女性医療クリニックLUNAグループ理事長の関口由紀先生をゲストに迎え、膣ケアにや健康について語り合うトークイベントも開催されました。

今回は、iroha Healthcare発表会の様子をお届けします。

性の健康をサポートする「iroha Hearthcare」が誕生

2013年3月3日に誕生した、プレジャーアイテムブランド「iroha」。「性を表通りに、誰もが楽しめるものに変えていく」というビジョンに共感した女性社員によって立ち上げられました。

これまで「iroha」シリーズでは、性を楽しむためのプレジャーアイテムブランド「iroha」、日常のケアに寄り添うデリケートゾーンケアブランド「iroha INTIMATE CARE」がありましたが、今回新たに性の健康をサポートする新しいブランドライン「iroha Healthcare」が誕生しました。

iroha Healthcareは、女性の体に起こるトラブルやお悩みに寄り添い、女性が自分らしく生と性を楽しめるように膣とその周辺の健康維持に役立つ製品を展開するそうです。

iroha Healthcareの取り組みについて、株式会社TENA ブランド推進本部 iroha事業部 irohaブランドマネージャーの真仲潤さんはこのように話します。

「irohaは12年間一貫して、女性が自分らしく心地よく性を楽しめるためのサポートをしてまいりました。女性特有のお悩みやトラブルをケアしていくことは、単なる症状の改善にとどまらず、その先の性を楽しむことや人生の充実にも繋がっていくはずです。irohaで培った性にまつわる幅広い知見を生かし、iroha Healthcareではメディカルな視点から女性の性をサポートできるのではないかと思っております」

女性の健康を支える新アイテム

女性ホルモンの変動は、健康に大きな影響を与えます。ライフステージごとにさまざまなトラブルや悩みが生じ、二次成長を迎えたあと心と体が急速に変化します。

初潮を迎えてからは、月経痛やPMSなど月経に関する悩みが続き、閉経を迎える頃には、女性ホルモンの低下に伴う更年期の不調が訪れることも。それらが、性生活に関する悩みに繋がることもあります。

iroha Healthcareの調査によると、実際に頻尿や膀胱炎など膀胱まわり、そして膣周りの乾燥やかゆみなど、膣周辺に関する悩みを抱える女性が多いそうで、これらの悩みに対して、保湿とマッサージを行うためのプロダクトを新たに発売したそうです。

左:マッサージオイル「INNNER MASSAGE OIL(インナーマッサージオイル)」¥ 3,520(税込)
右:膣マッサージ器「INNER MASSAGE STICK(インナーマッサージスティック)」¥ 3,850(税込)

骨盤底筋のケアを忘れずに

発表会の後半では、水原希子さん、友近さん、関口由紀先生らが、膣ケアが健康にどう繋がるかについてのトークが繰り広げられました。

まず、関口先生から「骨盤底」の構造と役割についての解説がありました。

骨盤底とは、恥骨から尾骨までを覆うひし形のプレート状のエリアのこと。筋肉、靭帯、皮下組織で構成されており、膀胱・子宮・直腸といった骨盤内の臓器をしっかり支える役割を担っています。

画像=ランドリーボックス

この骨盤底は、生理のたびに負担がかかりますが、特に妊娠や出産によって大きなダメージを受けるとされています。また、40歳ごろになると全身の筋肉が衰えるのと同時に、骨盤底筋(骨盤底にある筋肉の総称)も弱まり、粘膜や皮下組織も減少。さらに、喫煙や便秘といった生活習慣も悪影響を与えるそうです。

関口先生によると、骨盤底筋は体のコア部分とも言える重要な筋肉であり、健康の基盤を支える大切な役割を果たしていますが、足の筋肉は歩くだけでもある程度健康が保たれますが、膣周りの骨盤底筋は意識的にケアしないと衰えると言います。

「適切に動かして血流を良くすることが大切で、それを怠ると尿もれや頻尿といった排泄トラブルや、膣から子宮や直腸が出てしまう『骨盤臓器脱』を引き起こす可能性もあります。こうした問題を防ぐためにも、日々のケアが欠かせません」(関口)

骨盤底筋を鍛える方法

そんな女性器のトラブルを防ぎ、健康な体を維持するために、骨盤底筋を鍛える方法が紹介されました。

1 全身をリラックスさせて、肛門を締める。

2 次に、膣と尿道を締める。

3 締めたまま息を吐きながら、上に引き上げるイメージで行う。

この骨盤底筋トレーニングができるようになると、頻尿や尿もれ、セックスに関するトラブルが起きにくくなると言われています。

実際に挑戦した水原さんからは、「できているのか感覚がわからない」という声も上がりました。

イベントでは、水原さん、友近さんの骨盤底筋のエコー動画が公開され、ご自身の骨盤底筋の状況を見ながら語り合いました。

トレーニングの次のステップとして、自分で状態を確認しながらセルフケアを行う方法も紹介されました。

まずは自分で膣に触れて状態を感じることからスタートするといいそう。膣の中に指の第二関節ほどまでゆっくりと入れながら状態を確認します。

ケアのやり方を聞いた友近さんからは「セックスの経験がない方は、また違う痛さを感じることがありますか?すごく勇気がいることだと思います」と質問が投げかけられました。

それに対し関口先生は、「経験がなくても鏡で自分の膣を見て、指を入れてみてもいいと思いますよ。まずは試してみて、痛かったら専門機関に相談しましょう。もっと気軽に見たり、触ってみたりすることが健康に繋がるし、楽しいものだと感じられるかもしれません」とメッセージを伝えました。

ケアの大切さを実感した母の子宮脱

水原さんは、普段のフェムゾーン(デリケートゾーン)ケアとして「保湿や専用ソープを使って清潔に保つことを心がけています」と語ります。

フェムゾーン専用ソープが一般にも浸透しつつある印象がありますが、洗う際には注意が必要。関口先生は次のように説明します。

「ゴシゴシ洗うのはNGです。優しい洗浄力でケアすることが大切。pHは弱酸性のものを選び、しっかり洗浄できるけれど刺激が少ないアイテムを使うことがポイントです」

水原さんが自身の体をケアする大切さを痛感するきっかけとなったのは、母が3〜4年前に膣から膀胱や子宮、直腸が出てきてしまう「子宮脱」にかかってしまったことだといいます。

「子宮脱をきっかけに母が『これはちょっと言うのが恥ずかしいんだけど、子宮脱になってしまったの。だから膣トレはすごく大事みたいで、今希子ちゃんの年齢からやった方がいいよ』って教えてくれたんです」と振り返りました。

子宮脱は10人に1人ほどが経験することですが、なかなか口に出せずに1人でケアしている人も多い状況。女性にとってデリケートな問題であるため、周囲と話しづらいケースが多いのが現実です。

こうした現状に対し水原さんは、「母が教えてくれたおかげで、膣トレをすることの重要性に気づくことができました。でも本当は、もっと前からこうした話をオープンにできていたら良かったなって思います。健康のためのトレーニングとして、もっと意識して取り組んでいきたいです」と語ります。

年齢とともに体の変化を実感した友近さん

友近さんからは、「膣のケアについて今日いろいろ教えていただきましたが、私自身はあまり乾燥しないんです。あまりにも乾燥しなさすぎると、蒸れてカビが生えるんじゃないかって思ったり…」との声も。

これに対し、関口先生は「それは素晴らしい状態です。フェムゾーンは湿っていることが正常。哺乳類の生殖は濡れている環境でしか行えません。乾燥していると生殖ができないので、湿っていることが正常だと思ってください」と答えました。

また、友近さんはここ数年で体の変化を感じており、生理不順が改善されたり、3、4年前から膀胱炎に悩んでいるそう。

関口先生は、年齢による女性の体の変化に触れ、早期のケアが重要だとアドバイスしました。

「年齢を重ねるとホルモンバランスが変化し、それに伴って体調や体の状態も変わります。特に閉経前後は体のケアを意識することが大切です」

膀胱炎についても「ホルモンバランスの影響で症状が変わることがあるので、状態が悪化する前に専門的な対応を検討することが重要です」と助言しました。

最後に、関口先生からは、健康を保つための、日々の食事や運動習慣の大切さが伝えられ、ゲストの水原さんと友近さんからもトークセッションでの気づきが共有されました。

「総合的に健康を意識することが大事だなって思いました。母が私に教えてくれたように、今日学んだことを友達や家族にも伝えていきたいです。恥ずかしいとか、そういう感情を超えて、みんなで健康な人生を過ごせたらいいなって思っています」(水原)

「今まで膣のことを意識して生活したことなんてなかったんです。自分の疑問や不安をちゃんと質問することって大事なんですね。日頃の生活の中で意識してケアしていきたいなって思いました」(友近)

女性の体は年齢やライフステージによって変化しますが、自分の体に意識を向けたり、無理なくできるセルフケアを習慣化することも大切です。そして、何か不安に思ったときや悩んだときには、専門機関や大切な人に相談できる環境づくりも大切なのかもしれません。

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