女性の体温は生理周期によって日々変動しています。基礎体温をつけるメリットは、毎日計測すると自分の体調の変化を予想したり、生理周期を把握したりできること。この記事では、基礎体温の測り方や記録、生理周期との関連性、注意が必要な基礎体温の変化について紹介します。

基礎体温とは

基礎体温とは、運動や体の動きを止めて最小限のエネルギーしか使っていない安静時の体温のことです。女性の体温は、排卵の前後で女性ホルモンの分泌量が大きく変化し、体温にも変動があります。高いときと低いときの差はおよそ0.3~0.5℃です。

基礎体温の測り方や記録方法

基礎体温はわずかな差を知ることが重要なので、小数点第2位まで計測できる婦人用体温計を使用して測ります。

基礎体温を測るときは、起床後起き上がらずに寝たままの状態で、婦人用体温計を口に入れて静かに待ち、ピピっと音がしたら計測終了です。

表示された体温は、基礎体温専用の記録用紙に記入するか携帯アプリなどに記録して変化を見られるようにしましょう。基礎体温を記録するのにお勧めのアプリは「生理アプリおすすめ3選|生理周期を記録するメリット」の記事で紹介していますので、確認してみてください。

基礎体温は排卵を基準に変化していますので、2~3カ月ほど計測すると規則性がわかります。ただし、生理不順で周期が乱れている可能性もあります。

また、同じ条件で計測したほうが記録として信頼性があるので、毎日同じくらいの時間に計測することをおすすめします。もし、寝坊していつもと違う時間に測ったり、測り忘れてしまったりする場合は、忘れないようにメモしておきましょう。

基礎体温は、低温期と高温期にわかれる

基礎体温は、月経がはじまって次の排卵が起こるまでが低温期、排卵が起こって次の月経がはじまるまでが高温期です。高温期は約14日間続くといわれているため、生理周期が28日の場合は、低温期・高温期ともに約14日間ずつとなります。

Illust by AC

排卵後に体温が上がる理由は、排卵後に女性ホルモンのひとつである黄体ホルモンの分泌量が増えるからです。黄体ホルモンは体温を上昇させて、子宮内膜に受精卵が着床しやすくする働きがあります。

妊娠が成立しなかった場合、徐々に体温が下がって生理が始まります。体温が完全に下がり、生理が始まると低温期がスタートです。

基礎体温と生理周期の関連性

女性ホルモンの動きによって、生理周期は以下のように分けられます。

月経期

生理の開始~1週間ほどの時期です。黄体ホルモンの分泌が減りエストロゲンの分泌量が増えるため、体温が下がります。生理中は生理痛やだるさを感じたりするので、身体をいたわってあげましょう。

卵胞期

生理後から1週間ほどの期間です。排卵を前に女性ホルモンのひとつである卵胞ホルモンの分泌が盛んになり、心身ともに好調なタイミングです。

排卵期

排卵が起きると黄体ホルモンの分泌が始まり、体温が上がっていきます。ホルモンバランスが急激に変化する時期です。

黄体期

黄体ホルモンの影響で体温が上がり、むくみや便秘などの不調を感じる人もいます。月経前症候群といわれるPMSの症状が現れる時期です。この時期は無理はせず、リラックスとリフレッシュを意識しましょう。

注意したほうがいい基礎体温のグラフ3パターン

基礎体温のグラフは、低温期と高温期の二相に分かれている状態が正常です。しかし、以下のような動きをしている場合は、注意が必要です。

高温期が3週間以上続く

高温期は通常なら2週間程度です。3週間たっても体温が下がらない場合は妊娠の可能性があります。次の生理予定日を過ぎても生理がこず、高温期がずっと続くときは、産婦人科にいくことをおすすめします。

高温期が短い

14日間あるはずの高温期がすぐに終わってしまう、1週間ほどしか続かない場合は、体温を上げる黄体ホルモンの分泌が不十分である黄体機能不全の可能性があります。

低温期が続く

低温期が続く場合は、月経はあっても排卵が起こっていない「無排卵周期症」の可能性があります。ただし、思春期や、閉経を迎える更年期の場合、生理的な無排卵が起きやすいといわれています。20~30代の女性で、低温期が続いている場合は婦人科に相談してみましょう。

基礎体温をつけていると、自分の身体の状態を理解しやすいです。毎日計測するのは少し手間ですがデジタル体温計やウエアラブル体温計、アプリと連動して体温を自動記録する機能など、いろいろな婦人科体温計があります。

妊娠を考えている人だけでなく、アスリートのパフォーマンス管理や、仕事での体調管理の1つとして基礎体温の計測はおすすめです。

監修者プロフィール

淀川キリスト教病院 産婦人科専門医

柴田綾子

2011年群馬大学を卒業後に沖縄で初期研修。世界遺産15カ国ほど旅行した経験から女性や母親を支援する職業になりたいと産婦人科医を専攻する。 総合医療雑誌J-COSMO編集委員を務め、主な著者に『女性の救急外来 ただいま診断中!(中外医学社,2017)』。LINEbot「妊産婦さん向けの風邪薬ボット」も運営中。

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