画像=Laundry Box

【今月のお悩み相談】

5年ほど前、当時1年以上付き合っていた彼氏が、遠距離中に私の先輩と浮気していました。

先輩は「あなたを泣かせる人がいたら許さない」と言って私と彼の関係を応援していましたが、その裏で私の彼氏と連絡をとり、浮気していたことが発覚。彼氏とはそれが原因で別れましたが、信頼していた2人に裏切られたショックが大きく、5年経った今でも人の気持ちを踏みにじった2人のことが許せません。

現在は交際している彼がいて、幸せなので、ヨリを戻したいという気持ちなど一切ありません。むしろあのとき別れてよかったな、と思っています。

それなのに、当時のことをふとしたきっかけで思い出すと、先輩に対して、今でも怒りの気持ちが残っていると感じています。

元彼に未練はないんです。人の不幸を願ってもどうにもならないことも分かってはいます。けれど、「人の気持ちを裏切るような行為をした人がなんで幸せに暮らしてるんだろう。不幸になってほしい」と汚い感情が出てきてしまうのも事実です。

彼とは遠距離だったので、言いたいことも面と向かって十分に言えないまま終わってしまったことも、私のモヤモヤが断ち切れていない原因かもしれません。

とにかくネガティブな感情をいまだに手放せていない自分が嫌です…。どうしたらこの負の感情を断ち切れますか?

(28歳・女性)

「前に進んでいる自分」がいることに目を向けてみましょう

Photo by Philipp Berndt on Unsplash

こんにちは。露の団姫(つゆのまるこ)です。お便りを読ませていただきました。

信頼していた2人からの裏切り行為、とてもつらかったと思います。どうしたらネガティブな感情を手放すことができるのか、今回も一緒に考えていきましょう。

まずは、自分の感情との付き合い方です。

よく「怒りを捨てる」という言葉を聞きますが、私たちは悟りを開いているわけではないので、すぐに「怒りを捨てる」ことなど至難のわざです。

そこで私がおすすめしたいのが「怒りの時間を減らしていく」という方法です。

例えば、5年前に彼氏と先輩から同時に裏切られたとき、相談者さんの心のなかではどれぐらいの時間、怒りの感情が煮えたぎっていましたか?もしかすると、1日中何も手につかないほど許せない気持ちでいっぱいだったかもしれません。

しかし、その1カ月後はどうだったでしょうか?おそらく、傷ついた当時よりも、怒りに囚われていた時間ははるかに少なかったと思います。

怒りは、急に手放すことは出来ません。

むしろ、手放そうとすればするほど、「手放さなければ」という思いに囚われ、結果的に怒りに振り回されることになってしまいます。だからこそ、少しずつ距離をおいていくことが大切なのです。

急がず焦らず、自分が怒りに囚われていた時間を比較してみてください。

最初は1日中だった怒りが、1週間後には1日に1時間、2週間後には1日に数十分、1カ月後には3日に一度思い出す程度…と、怒りの時間が少しずつ減っていることを実感していけば、怒りの感情を自然と手放すことにも繋がっていくでしょう。

相手が不幸になるかどうかは誰にも分からない。だからこそできること

Photo by Oliver Pacas on Unsplash

話は少し変わりますが、お便りのなかで、「自分を裏切った人に対して、不幸になればいいのにと思ってしまう」という話がありましたね。

そこで考えてほしいのが、「あの人にはバチが当たったのだ」のような「バチ」についてです。相談者さんは「バチが当たる」ことは本当にあると思いますか?

世の中には、バチが当たってもおかしくないような悪い人が何の苦労もなく生きていたりもしますし、一方では、自分になにか後ろめたいことが起きたとき「あ、これはきっとあのときの行いに対するバチが当たったんだ」と思う出来事もあると思います。

「バチが当たることは、あるのかないのか」、「あの人はあれだけのひどいことをしたのになぜバチが当たらないのか…」と考え出すと、怒りに長い時間囚われてしまうこともあるでしょう。

そこで僧侶の私から知ってほしいのが、実は「バチ」とは、「悪いことをしたから神様仏様が罰として痛い目に遭わせる」という懲罰的なものではなく、悪いことをした人たちへの「イエローカード」だということです。

イエローカードはその人をいい道へ軌道修正するために与えられるものですから、バチが当たるということは、「改心する見込みがある人」「改心するチャンスを与えられた人」ということなのです。

彼氏と先輩が行った裏切り行為は、イエローカードを与えてもらえるような改心の見込みのあるものなのか、はたまたその見込みすらないレッドカードなのか、それは神仏のみが知ることです。

そして、その審判は相談者のあなたが下すものではなく、神仏に委ねればいいことですから、あなたは2人にバチが当たるかどうか、不幸になるかどうか、気に留める必要は全くないのです。

過去の2人はあなたの明るい未来にはもう何の関係もない人たちです。

あなたのつらかった思いも、つい相手を憎んでしまう気持ちも、それではいけないと葛藤する胸の内も、神様仏様はすべてご存知だと考えてみてください。

自分に向き合い、人の痛みが分かるあなたは、きっと、イエローでもなくレッドでもない、さまざまな可能性を秘めるカラフルな未来に導かれていくはずです。

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