ランドリーボックスでは、特集「#わたしたちの離婚」をはじめました。
ネガティブな側面が語られがちな離婚ですが、より自分らしい人生を送るためには必要な場合もあります。
離婚を人生のひとつの選択肢として考え、新たな人生のスタートを応援する企画です。
特集にさきがけて、SNSでアンケートを実施。100名を超える方々から、さまざまなご意見が寄せられました。
今回は「離婚」をテーマに、それぞれの生き方をご紹介します。
離婚理由の多くは考え方の違いや気持ちが離れていったこと
まずは離婚を経験した人に、離婚の主な原因を聞きました。
離婚の理由は「性格の不一致」がもっとも多いですが、「仕事などで環境が変わり、気持ちが離れていった」「浪費・金銭関係」「モラハラがあった」も次いで多い結果となっています。
また、「セックスレス」などの理由もあり、ふたりのコミュニケーション面の課題や、意見・考え方の不一致が理由の多くを占めています。
今回は「自ら離婚を切り出した人」の意見に注目してみます。
「子どもをどうするか」問題
- 働き方や家族の在り方に関する、考え方の不一致。将来相手との子どもを授かりたいという気持ちがなくなったことが最大の要因(30代・女性)
- 結婚当初からセックスレスで不妊治療を複数回行ったが子どもができなかった。そんな中、主人が風俗通いしていたから。この人でなくても一緒に生きていけそうな人を見つけたから(30代・女性)
多くの人が考える「子どもをどうするか」問題。子どもの有無やその人数に対する希望は人によって異なっているのが当然だと思います。生物学的女性の身体にとっては年齢的なタイムリミットもあるので、離婚を考える人も多いのでしょう。
金銭トラブル
- 結婚前から溜まっていた相手の借金を返していたが、後から後から出てきて無限にあるように思えたので(60代以上・男性)
- 3年で100万円近くが使途不明金として消えていた(30代・男性)
- 夫の母親の多額の借金を夫が支払い、家庭にお金をいれなくなった(40代・女性)
金銭面の問題は多くの人から意見が寄せられました。生活する上でとても重要な要素だからこそ、金銭トラブルが続くと離婚を考える人も多いようです。
仕事がきっかけで行き違いが生じた
- 会社で重要な仕事をこなしていくために、会社に泊まり続けた結果、行き違いが生じた(50代・男性)
- 仕事でコミュニティが広がり、価値観がずれていった。人間としては嫌いではないが、これからの人生も連れ添うかと問われたら、迷いがあった。半別居でもあり、きっかけを探っていた(50代・女性)
「ワークライフバランスの変化」も理由として寄せられました。異動・転職などをきっかけに、仕事は変化し、自分自身の価値観も変化していきます。個人に寄せる変化の波に、夫婦で合わせられなくなったとき、離婚という選択を選んだ人もいるようです。
他に好きな人ができた
- 不倫まではしていないが、他に好きな人ができたから。当時の配偶者と性生活ができなくなってしまった(40代・女性)
他の人に気持ちが移ってしまうケースも見られました。長い人生の中で「一生ひとりの人と添い遂げる」ことは、今や当たり前ではなくなってきているのかもしれません。
「もう別れよう」と思ったきっかけ
また、離婚を考えるきっかけとして、こんな声も寄せられました。
- 自分より後に結婚した先輩がスピード離婚したのを知って。「離婚という選択肢を選んでいいのだ」と考えられるようになった(40代・男性)
- 両親を立て続けに亡くしたとき、二人が最後まで愛し合っていたのを見て、「自分はこうはなれない」と確信し、真面目に検討を始めた(50代・女性)
- 自分の両親に「それは離婚だ」と言われたときに「その選択肢はありなのだ」と思った(30代・女性)
「結婚したからには、そうそう離婚してはいけない」と、先入観に囚われている場合もあるかもしれません。結婚と同じく、離婚はひとつの選択肢なので、自分で思っているよりも前向きに検討してもいいのではないでしょうか。
それでは、具体的に離婚を検討したときに、かかる費用や準備期間はどれくらいなのでしょう。
離婚を考えてから成立まで、1年程度
今回のアンケートでは、離婚を考えてから成立するまで、3週間から5年という回答が寄せられています。
離婚を考えてから相手に伝えるタイミング、相手との話し合いなどを考えると、場合によっては長期に及ぶことがわかります。
理由としては「収入の確保」「不動産や保険などの手続き」「相手が納得しなかった」「合わないところは変えられると思っていた」などが挙げられました。また、「まずは別居した」という回答も。
さらに、離婚手続き完了までに大変だったこととして、「相手の同意」がもっとも多く、次いで「名義変更、転居、転校などの書面の手続き」「話し合いの場を設けること」という結果となりました。
経験者に聞いた、離婚にかかったおおよその費用
今回のアンケートでもっとも多かったのは「100万円未満」で37.8%でした。多くの場合は転居とそれに伴う生活の変化が発生するため、転居費用+半年分の生活費が確保できていると安心でしょう。
離婚してよかったと思う人が93.4%!その理由は?
「離婚をしてよかった」と回答した人が93.4%もいました。理由として下記の回答が挙げられていました。
- 離婚したから今のパートナーに出会えた(30代・女性)
- 再婚して子どもができた(30代・女性)
- いい経験になった。結婚願望はなかったが、結婚してみてよかったと思えた。次の夫はどんな人なのか楽しみである(30代・女性)
「新しい出会いがあった」という人が多くいました。別れを経験し、一歩踏み出したからこそ、また新たな出会いに繋がったのですね。
- ストレスフリーになり、体の不調が解消された(30代・女性)
- 自分の人生を生きることができるようになった。夫のため、子どものためではない人生を歩めた(30代・女性)
離婚前は重い負荷がかかっている場合があります。離婚をすることで喪失感を感じる人もいますが、逆にストレスから解放され、心身の不調がよくなることもあるようです。また、「自分らしさ」をより追求した人生を送れる場合もあります。
*心身の不調が続くときは、医療機関や専門機関の受診をおすすめします。
- 憎しみ合って別れたわけではないので、離婚後も友人としての付き合いがある。ある意味では最大の理解者(60代以上・男性)
円満離婚をした人の中にはこんな意見もありました。お互いが納得して離婚をする場合は、話し合ったり相手を理解したりする過程を経ているので、よき理解者としてこれまでとはまた別の関係性が続くこともあるのかもしれません。
また誰かと結婚したいと感じますか?
離婚経験者のうち、多くの人が「また誰かと結婚したい」「すでに新しいパートナーと結婚している」と答えました。
結婚そのものがいやになったわけではなく、機会があればまた結婚したいと考える人も多いようです。
経験者から、離婚で悩んでいる人へのアドバイス
最後に、「もしも周囲に離婚するかどうか悩んでいる人がいたらどうアドバイスしますか?」と離婚経験者に聞いてみました。離婚を検討している人は参考にしてみてください。
- 必要なのは自立心とお金(30代・女性)
- 焦る必要はないけど、無理して続ける必要もない(60代以上・男性)
- 話し合いは大事。憎しみあったまま別れないほうが自分の心労も少ない(30代・女性)
- 別れて後悔することよりも、別れないで結婚生活を続け、年をとってから後悔するほうが何倍もつらい(50代・男性)
- なんとかなるから絶対大丈夫(30代・女性)
- どの選択をしても間違いじゃないと思えるほど悩めばいいと思う。離婚は準備をすれば必ずできる(30代・女性)
離婚したいと思っても、できない人もいる
ここまでは離婚を経験した人を中心に、紹介しましたが、アンケートをとる中で「離婚したいと思っているができない」人や「離婚準備をしている」人も一定数いることがわかりました。
離婚したいと思っているができない理由は、「世間体が気になる」「子どもがいる」「子どもに父・母が必要」などでした。
- 子どもの養育費などを考慮すると、我慢して共働きの生活を続けた方がコスパがいいため(30代・男性)
- 子どもが2人とも男の子で、父親が必要な年頃であるということ。子どもたちは父親が好きなので、子どもたちの精神的な負担を考えると離婚には踏み切れません。あとは仕事が忙しいので、精神的にも物理的にも離婚を考える余裕がないと感じています(40代・女性)
結婚と同様に、離婚は人生の選択のひとつです。
また、離婚という選択肢があるのとないのでは、心身の余裕が異なるようにも感じます。
自分の人生を自分らしく生きるため、「離婚」について考えてみてはいかがでしょうか。
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ランドリーボックスでは、特集「わたしたちの離婚」をはじめました。
「おめでとう」という言葉をもらって結婚した日。
「お疲れさま」という言葉を自分に投げかけて離婚した日。
どちらも私の人生の選択で、どちらも私の人生の通過点でしかない。
私が私らしく生きるため、貴方も貴方らしく生きるため、それぞれが決めた選択を労いたい。
ランドリーボックスでは、新たな一歩を踏み出したそれぞれの「離婚」をテーマに、個々人の生き方について考える特集「わたしたちの離婚」を開始します。