READY BOXプロジェクトは、はじめての生理準備BOX「READY BOX(レディーボックス)」を日本中に届けるクラウドファンディングを開始した。

開始4日で目標金額の100万円を達成し、6月11日現在、ネクストゴールの200万円に挑戦中とのことだ。

READY BOXプロジェクトとは

READY BOXとは、ナプキンやタンポン、布ライナーなどの生理用品やポーチ、生理について学べるブックレットなどが入った、はじめての生理準備BOX。子どもたちがBOXを開けてワクワクできるだけでなく、必要な性の知識を学べて、新しい選択肢を得ることができる「準備キット」のようなものだという。

はじめての生理準備BOX「READY BOX」の内容は以下の通り。

  • 「生理ってなに?」ブックレット
  • READY BOXオリジナルポーチ 
  • li’ili’i フェイス&ボディーソープ(株式会社リンクラインより)
  • ナチュラムーン多い日の昼用 羽つき(23.5cm)2枚入り、タンポンレギュラー6本入り(フェムテックジャパンより)
  • iroha INTIMATE SHEET(irohaより)
  • 綿100%おりもの用布ライナー デザインおまかせ3枚セット(株式会社すぃーと・こっとんより)
  • 生理管理アプリ「ケアミー」ダウンロードペーパー
  • NPO法人PILCONミニ冊子(性のなやみにこたえる 動画『Amaze』、性のなやみにこたえるサイト『セイシル』、性や恋愛相談WEBサイト、にんしんカモ相談、QRコード付き)
  • 月経カップについてのリーフレット (メルーナより)
  • 吸水ショーツカタログ&ディスカウントクーポン (Girls Leapより)

同プロジェクト代表の三上麗さんは、自身が初経を迎えた際に、生理について話すことが恥ずかしく家族に面と向かって報告ができなかった経験がある。また生理をはじめ、性に関する話をすることにタブー感があったことで、その後に恋愛や性関係のことで困ったり傷ついても周りに相談ができなかったという。

そんな経験もあり、初経がくる時期にしっかりと性に対して向き合う環境や機会の大切さを感じたと話している。

「親子間で性をテーマに話すことに恥ずかしさや戸惑いがあっても、このBOXを子どもに贈ることで、コミュニケーションのきっかけ作りにもなる」と三上さん。

三上さんは、「誰もが性の知識を学ぶ機会が得られる社会をつくっていきたい」という思いからプロジェクトを立ち上げた。BOXを通して「正しい性知識とより多くの子どもたちに届けること」と「子どもたちが持つ、性のイメージをポジティブなものにしていくこと」の実現を目指している。

生理についての知識不足を解決したい

READY BOXは2021年2月15日〜21日に生理に関するオンラインアンケートを実施した。回答者230人のうち、「学校で月経教育を受けたことがある」人は87.8%と多いにもかかわらず、その知識が初経が来たとき「役に立った」と答えたのは22%と少数だったという。

また、初経が来たときの気持ちを問う質問では、「びっくりした」「不安だった」「怖かった」「恥ずかしい」といった気持ちをもった人は全体のうちの63.7%であり、その理由として約半数を占めたのは「生理への対処方法をよくわかっていなかった」というものだった。

そのほかにも「生理のことを全く知らなかった」、「生理が来るのは恥ずかしいと思っていた」、「周りよりも早く生理が来たため仲間がいなかった」という理由が上がっており、生理への知識不足がうかがえる。

「生理ってなに?」ブックレットとは

BOXに同封される「生理ってなに?」ブックレットは、こども向け性教育のコンテンツを作成し、ワークショップや公立小学校での授業を開催する、医師であり、妻・夫である2人による性教育コンテンツ制作ユニットaccrosstone(アクロストン)が監修を務めた。

ブックレットは、カラフルなイラストをふんだんに活用して「からだについて疑問や質問をもつことはふつうのこと」、また「生理は恥ずかしいものじゃない」とメッセージを送っている。

生理の仕組みやおりもの、ホルモン、子宮、外性器、生理前後の体調不良など女性の体に関する基礎知識はもちろん、どんなときに病院に行くべきかまでも書かれている。

画像=READY BOX提供(※提供時は小学生にも読めるよう、漢字にはふりがなが入ります)

「生理とは?」のパートでは、生理とは何かについての説明、またそれにともなう体の変化についても解説がされている。初経の時期についてや生理は人それぞれであることも記載されていて、初経が早い人や遅い人がいること、経血の量や生理が続く日数も人それぞれであり、他人と比較することはないとしている。

画像=READY BOX提供(※提供時は小学生にも読めるよう、漢字にはふりがなが入ります)

また、ブックレットの最後には人権についての記述もある。このブックレットを通して学んだことが人権を守ることにとても大切だとし、人権が守られている場合と守られていない場合についてイラストでわかりやすく例を示して解説している。

そして、最後のページはこう締めくくられる。

「みんなの心と身体がずーっと健康であるためにみんなが人権をもっていて、自分のことは自分で決められる事を覚えておいてね!」

多くの子どもたちに届けるためのシステム構築へ

クラウドファンディング達成後の展望については以下の3ステップで進んでいく予定だという。

【1stステップ】

クラウドファンディング達成後、まずはできる限り多くの家庭へREADY BOXを届けることを目指し、ECサイトを製作し一般販売を目指していく。また同時に、児童施設やひとり親支援、公教育の場等と連携し、さらに多くの必要とする子どもたちに届けられるシステムの構築を目指す。

※まずは第一歩として、より多くの子どもたちへREADY BOXを届けたいとの想いから、リターンにBOXの寄贈を設計。寄贈先は、一般社団法人ひとり親支援協会、その他関連施設協力の元に決め、子どもたちへ大切に届ける。 

【2ndステップ】

子どもたちの年齢や性別、シチュエーションのニーズに合わせた内容のBOXや、大人へ向けたBOXなど、多様な生理BOXの開発を目指す。

【3rdステップ】

将来的には生理の枠をこえ、性的同意、避妊、SOGI、プライベートゾーンなどの包括的性教育の普及につながる学習BOXや教材サービスの展開をしていきたい。

5月~7月に寄贈先を決定し、8月には寄贈先への発送を行う予定だという。また9月には支援者への具体的な報告を行う予定。

現在行われている第一弾のクラウドファンディングは2021年6月20日まで行われる。

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