何年も心身の不調に悩んでいた私。メンタルの浮き沈みが激しかったり、イライラを抑えきれないなどの不調が続いていました。

そこで、毎日の体調記録をつけてみると、生理開始2週間前から精神的不調が始まることが発覚。

生理前にあまりにも感情がコントロールできなくなるので、自分がPMDD(月経前不快気分障害)ではないかと思い、婦人科に行くことにしました。

詳しい私の症状は、前回のコラムを読んでみてください。

参考記事:
PMSとPMDDの違いとは?生理前に強い絶望感や不安を感じるのはPMDDのせいかも(医師監修)

生理の悩みを我慢する必要はない

漫画=なおたろー

婦人科を受診するまで、私は自分のことを「メンタルの弱い、だめな人間」だと思っていました。

つらい生理の症状も「みんな我慢していることだから、私くらいの症状では病院に行ってはだめだ」と思い込んでいたので、正直なところ、最初に婦人科に行くときはとても不安でした。

「もしかしたら追い返されるかもしれない…」なんて思ったりも…。

しかし、私が感情のコントロールをすることができないが故に、夫と子どもにイライラした感情をぶつけてしまったり、会話すらまともにできなかったりと、たくさんの迷惑を10年以上かけていました。

「今からでも遅くない。家族に迷惑をかけてしまう自分から抜け出したい」

そんな思いで婦人科に駆け込むことに。

自分のせいではなく、ホルモンのせいだった

「自分が弱いから」「自分がダメだから」と、自分をずっと責め続けていた私に、婦人科の医師は

「あなたのせいではなく、ホルモンのせいだから。治療で良くなるから大丈夫」

と言ってくれました。

このとき初めて私は「医師にも追い返されるかもしれないと思うほど、私はずっと孤独で不安だったんだ」とわかりました。

自分でアクションを起こしてよかった。

心の底からそう思いました。

低用量ピルって何?

漫画=なおたろー

PMDDの治療のために、医師から勧められたのは低用量ピルと漢方。

「喫煙しているわけでもなく、健康状態に問題がないのであれば低用量ピルを試すのが漢方よりも早いと思うよ」と医師から言われたのですが、当時の私は低用量ピルの知識が一切ありませんでした。

お恥ずかしいことに、無知だった当時の私は低用量ピルへのイメージはあまり良くなく…。

というのも、保健体育の授業のときに「避妊に使うもの」くらいの説明しか受けたことがなかったし、学生時代にピルを飲んでいる子がいたら「あの子ってピル飲んでるんだって!」と噂を立てられていたから。

ああ…あの頃の自分を引っ叩いてやりたい…。

低用量ピルをPMDDの治療に使うことにピンと来なかった私は、とりあえずその日は漢方を処方してもらい、ピルについて調べることにしました。

ピルに対するネガティブなイメージが変わった

低用量ピルの中には卵胞ホルモンと黄体ホルモン、二つの女性ホルモンが配合されています。

PMSやPMDDは、排卵が起こった後の黄体ホルモンの変動によって症状が出てしまうのですが、低用量ピルを飲むことで排卵を抑えることができ、症状を緩和することができるのです(個人差があります)。

PMSやPMDDの症状を緩和するだけでなく、月経困難症や月経不順の症状改善や、子宮内膜症や子宮筋腫などの治療にも用いられています。。

参考記事:ピルを服用する8つのメリットと飲み方。気になる副作用もチェック(医師監修)

そ…そうだったのか…!

ピルに対するネガティブなイメージが一転。

「なぜ私は今まで正しい情報を知らなかったのだ…!」と自分の無知さが恥ずかしくなりました。

知識さえあればもっと早く自分の身体を守ることができたのではないかと、今になって思います。

不安な私の背中を押してくれた一言

漫画=なおたろー

低用量ピルの治療薬としての効果を理解した私でしたが、それでもまだ飲むことを躊躇していました。

まず、ピル自体が安いものではないため、飲み続けるとなるとコストがかかること。

また、周りでピルを飲んでいる人がいなかったので、ピルを飲むこと自体に不安があったのです。

そんなとき、たまたま元女子サッカー選手が低用量ピルを服用していたというニュースを見ました。

その選手は毎日基礎体温を測り、30歳頃から低用量ピルを服用して体調管理をしていたのだそう。

生理痛を和らげたり、経血量を減らしたり、生理日のコントロールなどのメリットを考えて服用を決めたとのこと。

「サッカーの技術不足や試合前の緊張は本人の努力次第ですが、月経周期や生理痛は努力や根性では克服できないんです」

この一言が私の心を動かしました。

「プロのサッカー選手が努力と根性でどうにもならんことを、私がどうにかできるわけないやん!」

アスリートでもホルモンには勝てないんですよ。

アスリートが倒せないものを、一般女性である私が倒せると思いますか?

私は思えない!! 

この言葉を聞くまで低用量ピルに対してビビっていた私ですが、とても説得力のある一言のおかげで服用を決意できたのでした。

次回は低用量ピルを飲んだ結果や、その後の変化についてご紹介します。

*PMSやPMDDかも?と生理前の不調にお悩みの人は下記の記事も参考にし、不調が続くようであれば医師の受診をおすすめします。

参考記事:生理前の不調はなぜ起こる?「PMS」の基礎知識

参考記事:PMSとPMDDの違いとは?生理前に強い絶望感や不安を感じるのはPMDDのせいかも(医師監修)

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