おりものとは、子宮頚部、子宮内膜、膣から出る酸性の分泌物のこと。膣内部のうるおいを保ち、粘膜を守ったり、汚れを排出したり、バイ菌などが子宮内に侵入するのを防ぐ役割をします。また排卵時には、精子を受け入れやすい状態にして、妊娠を促す役割もあります。
おりものは、女性ホルモンである卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)のリズムに合わせて、色や量や粘度が変化します。とりわけ量に関しては、卵胞ホルモンの分泌に関連しています。
排卵期に近づくとおりものの量が少しずつ増えてき、排卵期には粘度の高い透明なおりものが出ます。排卵期が終わると、おりものの量が減り、粘り気のある黄白色のおりものに変化します。一般的には生理前の時期になるとおりものの量も増えます。
おりものはホルモンの分泌量に影響するため年齢によっても変化があります。10代は、分泌量が不安定ですが、20代から徐々に安定し、2、30代はホルモンの分泌量がピークになるため、おりもの量が多くなります。その後、ホルモン量の減少に合わせて分泌量は次第に減り、閉経後は分泌量がさらに少なくなります。このほか、妊娠中は卵胞ホルモンが増えるため、おりものの量は増えます。
肌がかぶれたり、臭いが気になったりする場合は、下記のようにケアすると良いでしょう。
■おりものの対策
・通気性の良い下着をつかう
・パンティライナー(おりものシート)などを使用する
・下着やパンティライナーをこまめにとり替える
・シャワーなどで清潔な状態にする
・デリケートゾーン用のウェットティッシュなどで拭き取る
*石鹸で洗ったりゴシゴシしすぎると、デリケートゾーンの
お肌が逆に荒れてしまうので注意しましょう。
◆要注意なサイン
・かゆみがある
・ヒリヒリする
・ニオイがくさい
・灰色や緑色になる
・白色で塊がたくさん出てくる
女性のカラダを守ってくれるおりものですが、急に分泌量が増えたり、臭いがクサイと感じたりする場合は要注意。クラミジア、トリコモナス膣炎、カンジダ膣炎などの感染症が原因である場合も考えれらるため、婦人科を受診しましょう。
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■監修者プロフィール
柴田綾子(しばた あやこ)
淀川キリスト教病院 産婦人科専門医。2011年群馬大学を卒業後に沖縄で初期研修。世界遺産15カ国ほど旅行した経験から女性や母親を支援する職業になりたいと産婦人科医を専攻する。著者:女性の救急外来 ただいま診断中!(中外医学社,2017)、総合医療雑誌J-COSMO編集委員LINEボット「妊産婦さん向けの風邪薬ボット」運営中。Twitter
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