株式会社SOMPOひまわり生命保険は、全国の女性1,000名に対して、「日本のFemtech(フェムテック)市場の可能性に関する調査」を実施した。
フェムテックとは、女性特有の健康問題をテクノロジーで解決する分野のことを指す。
今回は、いくつかの調査結果を抜粋してご紹介する。
「生活習慣管理」「精神的ストレス」「年齢によるゆらぎ」は、2年続けて3大悩み
Q. あなたがフェムテックによって解決を期待する「女性のからだ・健康の悩み」はどんなものですか。【N=1000(全体)】
調査によると、フェムテックによって解決を期待する「女性のからだや健康の悩み」は、昨年と変わらず、1位「生活習慣管理(41.2%)」、 2位「精神的ストレス(40.8%)」、3位「更年期・年齢によるホルモンのゆらぎ(40.3%)」という結果となった。
また年代別には、20代・30代では1位が「月経・生理にまつわる悩み」だった一方、40代・50代では「更年期や年齢を重ねて生じる女性ホルモンのゆらぎ」に変化し、長期にわたって女性独自の健康課題に悩まされている人が多いことが分かる。
働く女性のからだの悩みは、「生理」に関するものがもっとも多い結果に。
Q. 自身の「女性のからだ・健康の悩み」が原因で、働いていて困った経験はありますか。【N=1000(全体)】
自身の「女性のからだ・健康の悩み」が原因で働いていて困ったと回答した人は42.5%。昨年の42.0%とほぼ変わらない結果となった。
また、具体的な悩みを自由回答で募ったところ、働く女性のからだの悩みとして最も多く挙げられたのは「月経・生理」にまつわるもので228件。
Q.働いていて困った経験は、どのような状況ですか。(自由回答)【N=425(困った経験がある人)】
そのほか、「妊娠・出産」にまつわる悩みでもっとも多く寄せられた回答は「つわり」で、「更年期」に関する悩みでは「精神的な不安定さによる辛さ」などさまざまなものが挙げられた。
働く女性へのサポートは不十分な現状も。
しかし、からだの悩みを抱え仕事をしている女性が多い一方、職場でのサポートは不十分な現状であることも明らかとなった。
Q. あなたはご自身の勤務先が「女性のからだ・健康の悩み」に何か取り組んでいると感じますか。【N=1000(全体)】
自身の勤務先が「女性のからだ・健康の悩み」に取り組んでいるかという設問に対しては、84.6%の人が取り組んでいると「感じない」と回答。昨年の85.0%と大きな変化は見られなかった。
その一方で調査では、女性のからだと健康の悩みに対し支援策を取っている職場の事例も紹介された。
Q.ご自身の勤務先が「女性のからだ・健康の悩み」に対して何か取り組んでいると感じるのはどのような点ですか。(自由回答)【N=154(取り組んでいると感じる人)】
女性特有の健康課題が解決された場合の仕事のパフォーマンスは「+41.3%」
また、働くうえでの女性特有の健康課題が解決された場合、仕事のパフォーマンスは平均して「41.3%」上がるという調査結果も報告された(※現状を100とした場合)。
数値からは、女性特有の健康課題の解決への期待値の高さがうかがわれる。
調査の目的と背景
株式会社SOMPOひまわり生命保険は以前から、乳がんの早期発見・万が一の保障・治療後のケアまでトータルにサポートする女性のためのがん保険「リンククロスピンク」といった、女性の健康をサポートする商品やサービスを展開してきた。
今回の同社による「日本のFemtech市場の可能性に関する調査」は、女性の健康を応援するために昨年同様行ったとのこと。
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同社が行った今回の調査では、女性特有の身体的・精神的な悩みが解決されれば仕事のパフォーマンスは向上すると回答された一方で、職場内でのサポートなどは不十分な現状が明らかになった。
女性がライフプランを描きやすくなるためにも、働く環境の整備がより一層必要となるだろう。女性の健康課題を解決するフェムテックの可能性に期待したい。