ナプキン、タンポンについで、第三の生理用品ともいわれている「月経カップ」。膣内に入れて経血を溜めるため、においや蒸れからも解放される。使い始めた人たちからは「なにこれ快適…!」との声も。月経カップの使い方をくわしく紹介します。

月経カップとは?

医療用シリコンなどでできたカップ型の生理用品。タンポン同様に膣内に挿入し、経血を溜めることができるため、経血のにおいやナプキンによる蒸れなどの悩みから解放されます。正しく使用すれば繰り返し使えるので、生理用品のゴミを減らせるほか、長い目でみるとお財布にも優しいアイテムです。

それでは、月経カップの使い方をお伝えしていきます。

月経カップが届いたらまずは消毒

まずは、月経カップの消毒から始めましょう。煮沸消毒は、鍋またはレンジを使用します。

鍋を使用する場合

大きめの鍋にたっぷりのお湯を沸かして5分ほど煮沸消毒します。 鍋の水量は多めにして月経カップがしっかりと浮くようにしましょう。鍋底にカップが触れないよう注意しまてください。

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電子レンジを使用する場合

専用の鍋を用意したり、自宅の鍋で月経カップを消毒するのはちょっと……という人には電子レンジでの煮沸消毒がおすすめ。耐熱容器に月経カップ全体が覆われるほどの水を入れて、約5分レンジで温めてください。

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水量と耐熱容器のサイズにもよりますが、沸騰により水が溢れ出したりする可能性がありますので、十分に気をつけましょう。またレンジから取り出す際は、容器が非常に熱くなっているのでレンジ内で冷ますか、注意して取り出すようにしてください。もちろん月経カップ自体も熱くなっているので要注意です!

月経カップの保存方法

煮沸消毒した後は、月経カップをしっかり乾かしてください。その後、付属のポーチなどに収納し通気性のいい場所に保管してください。カビが生える原因にもなるので、密封性の高い保存容器には入れないようにしましょう。

月経カップを挿入する前に

月経カップを挿入する直前に、まずは、無香料・低刺激の石鹸で月経カップを綺麗に洗ってください。このとき手を洗うことも忘れずに。しっかり洗った後は、カップの開いている側が上になるように利き手でカップを持ちましょう。

月経カップの折り方について

いざ挿入ですが、月経カップは挿入するときに、膣内に入れやすいように折りたたみます。さまざまな折り方がありますが、初心者でも扱いやすい2種を紹介します。

・Cフォールド

カップを半分に折りたたみ、リム(縁)Cの形になっている状態。

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・パンチダウンフォールド

リムを内側に折り込み、その周りの両側を折り曲げます。Cフォールドに比べて、先端が細くなるほか、膣内でカップが開きやすい折り方です。

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挿入してみましょう

手指をしっかり洗って、トイレに座るか、スクワットの体勢、または片足を便座にあげたりして自分が挿入しやすいと感じる体勢になりましょう。そして、リラックスして力を抜きます。慣れるまでは、周りを汚しても気にならないお風呂場で試してみるのもおすすめです。

ステム(棒)やリングが下になるようにカップ持ち、先ほどの折り方でカップを折りたたみます。折りたたんだ状態で、利き手でカップを持ち、もう片方の手で、陰唇を開きましょう。カップを斜め上の尾てい骨の方向に挿入していきます。

ある程度カップが入ったら指を離し、カップが中で開いているかを確認しましょう。底の部分をつまみ回転させたり、カップを少し引いたり、押したり、カップの側面を指でなぞり開いていることを確認してみてください。

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生理の前にカップの挿入を練習したいという人もいますが、膣内の湿りが十分でないと挿入が難しくなるため経血量が多い日、または潤滑ゼリーを活用した方が挿入しやすいです。膣内の形と月経カップの形状によっては、ステム(棒)が飛び出て痛いという方もいらっしゃいます。その場合は、短くカットして使用しましょう。

挿入位置は?

カップの挿入場所は、タンポンよりも低い位置。といってもなかなかわかりにくいかもしれません。膣内は、半ばから子宮口にかけて無感覚ゾーンとなっているので、その位置にあれば痛みや違和感はありません。逆に入り口に近いところに留まっていると異物感があるため、その場合はもう少し奥まで入れましょう。

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初回にはなかなか正しい位置は見つけにくいかもしれませんが、回数を重ねるうちに自分のフィットする位置が見つけられると思います。だいたい生理期間を3ターン試してみると慣れてくるかと思います。

月経カップの取り出し方

まずは手指を清潔にしましょう。ステム(棒)やリングの場所を見つけたら、指を沿わせてカップの底をつまむようにしましょう。そうすることでカップと膣壁との密着が解除できるため、取り出しやすくなります。

カップの底に指が触れられない場合は、下腹部に力を入れるようにしてイキんでみたり、指をカップの側面まで入れていき、壁面を凹ませるのもおすすめです。

ステムだけを引っ張ると痛みをともなったり、ステムがちぎれてしまうこともありますので注意しましょう。

*爪で膣壁等を傷つけないように気をつけてください。
*勢いよくカップを取り出してしまうと、膣外で開いた際に経血が溢れる可能性があるため、ゆっくり取り出してください。

取り出した月経カップの洗浄

在宅時は、月経カップを取り出した後に低刺激性のソープなどで月経カップを洗浄してください。空気穴にも経血が付いていることがありますので、穴の中もしっかり洗いましょう。ソープのすすぎ忘れには気をつけましょう。

外出時には、カップに溜まった経血をトイレに捨て、トイレットペーパーなどでカップを拭き取り、再度挿入します。よりキレイに拭き取りたい方は、デリケートゾーン用など低刺激性ウェットティッシュを持ち歩くのをおすすめします。

外出時、そんな簡単な洗浄でいいの?と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、膣内には自浄作用があるのでそこまで心配しなくても大丈夫です。また、経血量が多くない場合には、カップはメーカーにより最大8時間〜12時間装着可能なので、外出時には月経カップを取り出さず帰宅してから取り出せば安心です。

月経カップを清潔に使用するため、生理が終わったら、カップを保管する前か、次回カップを使用する直前に、上記に記載した方法でカップを煮沸消毒するようにしてください。

月経カップの装着時間

月経カップの装着時間はメーカーにより異なりますが、最大8時間〜12時間です。それ以上は入れたままにしないでください。平均1日2〜4回取り替える方が多いですが、ご自身の経血量に応じて月経カップを取り出すタイミングを調整してください。

使い始めの際は、挿入や取り出しに戸惑う方も多いかと思いますが、3回ほどの生理周期を試してみるとコツがつかみやすくなってくるかと思います。

使ってみた結果「やっぱり経血に触れるのは嫌だ」など、感じ方は人それぞれです。使い続けると向き不向きが見えてくるので、あまり難しく考えず、まずは自分を知るつもりでトライしてみてもいいかも!

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